住宅ローンに予定する頭金を有効に運用する投資方法

Chama12家は2016年にマイホームを手に入れ、コツコツと住宅ローンを返済していますがこの住宅ローンとその控除を上手に使うことで、かなり効率的な投資方法があると考えています。

それはつまり、『住宅ローンに予定する頭金で投資する』という手法です。

これだけ聞くと『ヤバくない?自己破産待ったなし?』と思われるのが率直な感想かと思います。

勿論、それぞれの方の属性や貯蓄資産、生活水準、何より振り向ける投資先によりその成否は大きく変わってしまうのでこれ等について十分検討する必用があります。

しかし、この検討を誤らなければ効率的にかつ高い確度で資産を増やすことが可能なのではと考えています。

※本投資方法を実践する場合はよくご検討の上、自己責任にてお願い致します。
また、住宅ローンにより得た資金を住宅購入・改築等の目的以外で利用することはローン規約違反だけでなく、違法行為にもなりますのでご注意ください。

 

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住宅ローン金利と住宅ローン控除の関係

現在の住宅ローン金利

今回の投資方法が可能な理由の一つに、現在の住宅ローンが超低金利にあることです。
以下は過去バブル期から最近の金利状況を表したグラフです。

<出典 住宅金融支援機構-民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)>

バブル期の6~8%と比べると現在は非常に低金利であることが確認できます。
また、上表によると例えば変動金利が平成29年(2017年)で2.475%とあります。これはあくまで店頭金利であり、実際の適用金利はもっと低いのです。

以下は2017年10月現在の価格.com住宅ローン人気ランキングですが実際の金利(適用金利)が確認できます。
変動金利においては0.5%程度と極めて低金利であるといえます。

<出典 価格.com-住宅ローン人気ランキング>

バブル期はマイホーム購入価格に対して最終的な支払価格はその倍以上にまでなると言われていました。

この頃にマイホームを購入された世代は、退職金で大部分の残債を完済する前提で借りていた方も多かったようです。しかし実際にはバブル期に想定していた程退職金は貰えず、老後資金の捻出に苦慮しているというニュースが散見されます。

マイホームを買うという部分だけをクローズアップするのなら、現在購入を予定している人は非常に良い境遇と言えます。

 

住宅ローン控除とは

次の理由に、『住宅ローン控除』(正式名称:住宅借入金等特別控除)があるからです。

この制度がどのようなものかをざっくり言うと『年末の住宅ローン残高1%相当が10年間に渡って控除される』というものです。

例えば3,000万円の住宅ローンで年間100万円ずつ返済していく場合は以下の控除となります。

経過年数年末ローン残高適用控除額
1年目2,900万円29万円
2年目2,800万円28万円
3年目2,700万円27万円
4年目2,600万円26万円
5年目2,500万円25万円
6年目2,400万円24万円
7年目2,300万円23万円
8年目2,200万円22万円
9年目2,100万円21万円
10年目2,000万円20万円

※10年間合計控除額 245万円
※上表は概要を示すために金利変動や細かな諸条件は加味していません。

このように毎年年末残高の1%相当が控除されます。
年間数十万円、10年間で数百万円もの控除となるので大変有り難い制度です。
尚、この控除は最大で年間40万円(認定長期優良住宅は50万円)までとなっています。

この『控除』、何に対する控除かというとそれは所得税と住民税です。

仕組みとしては、年末残高1%の控除額をまず所得税から控除し、それでも余る場合は住民税から控除されます。(但し所得税の課税総所得金額等の額の7%、または13万6500円のうち小さいほうの額が上限)

例えば上記例1年目(控除額29万円)において年収600万円・配偶者ありの場合、所得税・住民税の年間支払い額は以下となります。

税金種別控除前税額控除後税額
所得税約16.7万円0万円
住民税約27.7万円15.4万円

※控除額29万円-所得税16.7万円=12.3万円(所得税全額控除)
※控除額12.3万円-住民税27.7万円=15.4万円
※この計算は他の控除(高額医療費控除、ふるさと納税、確定拠出年金等)を加味しない場合です。

この控除を最大限受けるためのポイントとしては以下の通りです。

『控除額(借り入れ残高1%以下)に対し、所得税・住民税で控除しきれる額の年収がある』

つまり、ローン残債が多い割りに年収が低いと控除の恩恵を十分に享受できない点に注意する必用があります。

また、計算時の注釈にも書きましたが、他の控除(高額医療費控除、ふるさと納税、確定拠出年金等)と合計して控除しきれる額に調整することもポイントの一つになります。

 

多くの人は10年間無利子以上の優遇を受ける

現在、変動金利はもちろんのこと、全期間固定金利においても適用金利1%以下は当たり前の状況です。(※フラット35等の長期金利等における引き下げ適用期間以降は除く)

住宅ローン控除を上手に活用すれば10年間ローン金利はチャラにできるし、変動金利に至ってはむしろプラスにすらなるのです。

つまり、一定の要件を満たす必要がありますが、現在においてマイホームを購入する場合、ニコニコ現金払いより住宅ローンを組んだ方が得という状況にあります。

住宅ローンに予定する頭金を投資資金に回す投資方法

住宅ローンを検討している方で纏まった余剰資金があり、それを頭金として考えている方であれば、前述の金利差益とは比べ物にならないくらい資産を大きくできる可能性があります。

それは『手持ち資金の機会損失を防ぐ』という点に大きな意味があるからです。

解り易くするために非常に極端な一例ですが、余剰資金が5,000万円あり、諸経費込み5,000万円のマイホームを購入しようと検討している人が居たとします。
一括で購入すると煩雑な住宅ローン審査や手続きが無いこと、登記簿に抵当権が表記されない等のメリットがあるかもしれませんが金銭的利益は特段ありません。

これとは対照的に全額を住宅ローンとした場合、5,000万円の余剰資金が丸々残るのです。これを例えばインデックスファンドに投資していけば10年後にかなりの確度で資産が増えているはずです。

項目現金一括購入全額ローン
余剰資産5,000万円5,000万円
購入物件一戸建て土地・諸経費込み5,000万円一戸建て土地・諸経費込み5,000万円
購入方法現金一括払い全額固定金利住宅ローン当初10年固定0.69%(ローン諸経費を0.21%と仮定し金利0.9%)
住宅ローン控除なしローン金利(0.9%)と控除されない部分を考慮し相殺されると仮定(±0)
10年間の資産運用なしインデックスファンド(利回り低めの3%で仮定、毎月41万円積立(総額4,900万円))
10年後の運用結果(想定)0万円約5,729万円
10年後ローン返済後の資産残高0万円約729万円
メリット・煩雑な住宅ローン審査や手続きを行わない。
・登記簿に抵当権が設定されない。
・当初適用金利や変動金利等で精神的プレッシャーがない。
・早い時期から長期に渡って資産運用できる。
・インデックスファンド等を選択すればかなりの確度で資産を増やせる。
・住宅ローン控除により10年間ローン金利はほぼ無視できる。
デメリット資産を増やす機会を失う。・頭金を出さないことによる毎月支払額の増加、あるいは支払期間の延長またはその両方。
・選択する金利により金利上昇の精神的プレッシャーを受ける。
・選択した投資先によっては損失を被る可能性がある。

※解り易く説明する上で極端な例にしています。また細かな諸条件は考慮していません。

投資の世界において『投資のタイミングは早ければ早いほど良い』、『将来の100万円より今の100万円の価値が大きい』とよく言われるように、リスクが低いのであれば今あるお金に早い段階で『働いてもらう』ことが大切です。

 

ちなみに頭金を全く出せない方は勿論ですが、あまり頭金を用意できない方は無理にこの方法は実践しない方が良いです。

と言うのもマイホームを購入すると引越し費用や家具・家電の購入、引越しを機に新調したい物が色々出てきて想像以上に費用が嵩むからです。

この投資方法のポイントはあくまで『余剰資金があり、それを頭金として考えている』にあるからです。

また、デベロッパー・工務店担当者から『多めに借り入れしましょう。余れば別の用途で使えます』的な話(オーバーローン)を持ち掛けてくる場合がありますが、これは違法行為になりますので話に乗らないことが賢明な判断です。

もし、この話に乗ってローンを実行し、借り入れ銀行にこのことが発覚すると全額一括返済等の重いペナルティを課せられる可能性があります。

chama12家の実践経緯と方針

我が家もこの投資方法を実践しています。

この投資方法に気付いたのは2016年初頭、住宅ローンの毎月支払いを開始し始めた頃でした。

まず、頭金については引越し、家具・家電やその他備品の新調費用を十分に考慮し、それを差し引いた額で設定していました。

実際にローンが開始され、引越しも完了し一通り生活できる家具や家電を揃えましたが結果的には各種節約により約150万円の自己資金が余ることとなりました。

そして毎月支払う返済額は収入に対し1/5程度に設定して比較的支払いに余裕のある状況も手伝い、この150万円はプールした状態でした。その上で支払いは毎月生活口座からの引き落としとしていました。

当初よりChama12家の返済方針は、『10年間住宅ローン控除の恩恵を享受して、繰り上げ返済はせず貯蓄に励む。控除の終わる10年後に可能な限り一気に繰り上げ返済して残額を減らす。』でした。

従ってこの150万円もその10年後の一括返済の予定に考えていました。

しかし、『何もせずに口座にプールしておくのは勿体ない』、『10年後に繰り上げ返済に充てる際にこの資金をそれまでローリスクで確実に資産を増やせないか?』と考え始めるようになっていました。

投資先はやはりインデックスファンドへ・・・との考えもありましたが、この150万円を充てた先は個別株式のGNI(2160)でした。

当然インデックスファンドよりリスクは大きくなりますが10年後の将来性の大きさを考えると後者を選んでいました。

そして、現在考える10年後の返済プランですが『そのときが近づくまで何が最良な方法かは判断できない。』が正直なところです。

まず、私が借りる住宅ローンですが2015年末頃、某地方銀行の変動金利で団信・保証料込み適用金利0.85%です。変動金利ということもあり、仮に10年後の金利が大きく上昇しているなら当初の予定通り纏まった繰り上げ返済は有効かと思います。

ただ、住宅ローンの金利が大きく上昇しているということは資産運用利回りもそれなりに上昇している可能性もある訳です。

つまり、負債金利と資産運用利回りを比較し判断する必用があると考えています。

尚、GNI(2160)については以前も宣言しました通り当面売却を考えていません。
従って10年後もしも纏めて繰り上げ返済する必要に迫られたら、この配当金(希望的観測)やその他の運用益を充てようと考えています。

あとがき

手元に資産が少なくても信用取引という取引により運用することもできますが諸刃の剣で大きなリスクを伴います。
また、キャッシングローン等は金利も高く、その金利以上の成果がないと借りて運用する意味すらありません。

現在の住宅ローンは非常に低金利な上に住宅ローン控除により殆どの方が10年間は無利子に近い(場合によっては借りることで利益が発生)状態になるメリットがあります。

折角今、余剰自己資金があるならそのお金を頭金として使うより『お金を活かす』ことが、将来の資産を増やし、延いては住宅ローンの早期完済にも繋がると考えられます。

勿論、頭金を大部分(あるいは全て)減らすことによる月当たりの返済額増加や借入期間延長に繋がりますし、振り向ける投資先に必ず利益が出るとは限らないので自身の属性や資産状況を見つめ十分な検討が必要です。
このことを十分考慮できれば有効な投資手段と言えます。

 

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