ジーエヌアイ(2160)GNI  2017/1Q決算短信・説明会資料 個人的所感

5月15日の2017年1Q決算短信、お知らせ(治験許可申請進捗)が出されましたが、そのIRに期待を寄せ過ぎた投資家が多かったのか翌日以降の株価は上昇することなく、480~460円台と更に一段低い推移となりました。 

◆2017年5月18日 取引詳細情報

前日値 :469円
始値  :455円
高値  :467円
安値  :455円
終値  :457円
出来高 :2,539,000株
時価総額:52,287百万円

 

◆機関空売り情報

2017年5月17日
モルガン・スタンレーMUFG
残高数量:1,349,299株
増減量 :  -522,000株

2017年5月11日
JPモルガン証券
残高数量:  964,847株
増減量 :+154,400株

2017年5月09日
ドイツ銀行ロンドン支店
残高数量:1,112,000株
増減量 : +325,000株

 

今回から機関の空売り情報も掲載しました。
今後の値動きの大きな指標になるかと思います。

モルガン・スタンレーMUFGですが、IR発表翌日(5月16日)に176,000株を買い戻しています。
上記と合わせると約70万株にもなります。
この急激な買戻しはそろそろBIG IRを意識してのことなのでしょうか。
他の機関がどう追従していくか見ものです。

 

さて、今回のIRもぼーっと読んでいると『微妙っ!』って思うような内容にも見えますがしっかり読み解くとプラス要因が随所にあると感じました。

まだ全てのIRにじっくり目を通していませんが現状の気になった項目についてまずは書いていきたいと思います。

 

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アイスーリュイ売上減の理由とは?

平成29年12月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)

『前第4四半期連結会計期間と比べると、当第1四半期連結会計期間におけるアイスーリュ イの売上収益は、同期間中の中国の長期休暇の影響から、約33.5%減少しました。』
<出典 株式会社ジーエヌアイグループ IR情報 P.2>

まず私自身、実はこの売上減について全く不安視していません。
それは主に3つの理由からです。

①中国において特発性肺線維症の唯一承認された薬である。
②特発性肺線維症は不可逆性の疾患で薬を飲み続けなくてはならない。
③保険収載により患者負担が大幅に減る事実。

ネット上であまりに売り煽りや悲観的発言が散見されていたので理由が気になり調べてみました。

まずは過去のIRで解る範囲でアイスーリュイ売上を確認してみました。

アイスーリュイの売上げ推移(単位:百万円)
2014年1Q:  16
2014年2Q:  38
2014年3Q:  88
2014年4Q:112
2015年1Q:161
2015年2Q:201
2015年3Q:190
2015年4Q:231
2016年1Q:265
2016年2Q:193
2016年3Q:229
2016年4Q:429
2017年1Q:285

うーん・・・何となく順調に売り上げが伸びているように感じますがグラフ化して詳細な推移を確認してみます。

こうして見ると2016年4Qの売り上げが突出しているせいで2017年1Qが落ち込んでいるのが目立ちますがグラフ全体で見るとそれ程悪い結果ではないように感じるのは私だけでしょうか。

それから▲33.5%の理由として『長期休暇のため』とありますが、2015年1Q及び2016年1Qそれぞれの前後Qと比較して売上が落ち込んでいるようには見受けられません。
GNI(2160)さーーん、本当に長期休暇の影響ですか??

突出した売り上げの2016年4Qと、売り上げが落ち込んだ2017年1Qの間で何があったのでしょうか。

過去のIRを確認するとその答えと思わしき事実が確認できました。
2016年4Qは調度アイスーリュイの販売網が代理店体制から直販体制に移行し始めた時期です。

恐らく直販体制初動ということもあり、各病院に対しアプローチを強化したと考えられます。
これにより各病院に沢山納品できたので当該Qにおいて売上が顕著に伸び、2017年1Qはこの反動で在庫がダボついて納品量(売上)が落ちたのではないかと推測しています。

確かに▲33.5%だけをクローズアップして見ると『今後、アイスーリュイ大丈夫なの?』と思われるかもしれませんが、保険実装フル寄与する1年後(2018年1Q)には無用の心配だったと思えるのではないでしょうか。
そして、『長期休暇にも関わらず保険実装により顕著な売り上げがありました』的なIR出たら笑っちゃいますね。

 

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BABの素晴らしい財務成績

2017年12月期第1四半期 決算説明会資料
<出典 株式会社ジーエヌアイグループ IR情報P.12>

5年間の監査済財務成績の売り上げ利益と当期利益について日本円(便宜上全て1US$=111円換算)にしてみました。

西暦  売上(円) 利益(円)
2012年  15.3億  6.1億
2013年  18.6億  9.1億
2014年  19.1億  9.9億
2015年  17.4億  7.1億
2016年  17.0億  6.8億
2017年  18.0億  6.9億
※2017年 会社予想

それにしても素晴らしい利益率ですね。
当面はアイスーリュイとこのBABの利益がGNI(2160)としての大きな収入源になるのでしょうか。

また、製造能力増強のため新設備を購入や、あのロッシュから来た人材がCOOを務める等将来の成長が非常に楽しみです。

ところで、ロッシュと言えばファイザー、ノバルティスと肩を並べる世界TOP3売上のメガファーマです。
そしてロッシュは2014年、インターミューン社を約83億ドル(約8,600億円)でM&Aしたことは有名な話かと思います。
このロッシュ(インターミューン)にはEsbrietという薬があります。
一般名はピルフェニドン。つまり特発性肺線維症(IPF)の薬で同社は米国・欧州で開発販売権を持っています。
そんなロッシュからの人材・・・
考え過ぎかもしれませんが何か意図があるようにすら思えてしまいます。

 

『- 2015年・2016年EBITDA(利払・税金・償却前利益)マージン: 40%以上』
<出典 株式会社ジーエヌアイグループ IR情報P.9>

EBITDAマージン40%以上というのがどれほど凄いことなのか、ちっともピンときませんので調べました。

①EBITDAとは
財務分析上の概念の一つ。 税引前利益に、特別損益、支払利息、および減価償却費を加算した値。

②EBITDAマージンとは
EBITDA÷売上高のこと。
収益性を確認する指標で高いほどよい。

EBITDAマージンランキング ( 化学工業)


<出典 EDIUNET EBITDAマージンランキング(科学工業)>

上記は2013年2Qと少し古いソースですが、日本の化学工業におけるEBITDAマージンランキングです。
ランクインする企業名や、そのEBITDAマージン率から『BABのEBITDAマージン40%以上』が素晴らしい財務状況を示す指標であることが理解できました。

 

これらのことからもBABの財務力や将来展望も含め65億の買収は高い買い物ではなかったのではと改め感じます。

※BABの技術力の凄さも改め認識したのですがこれについてはまたの機会に・・・

 

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BABの新社屋は2015年に取得済みだった。

2017年12月期第1四半期 決算説明会資料

<出典 株式会社ジーエヌアイグループ IR情報P.13>

写真を見た直後の感想は『おぉ!前の社屋よりグレードアップしたかも?』でした。
しかし、よくよくこのページを見ていると違和感が・・・

『拡大計画:2015年6月に新社屋を取得』

また、P.12にも『2015年:製造能力増強のため新設備を購入。移転は段階的に行い、2018年には完了予定』ともあります。

つまりBABのM&A当時から決まっていたこと。
ただでさえ株主にとって疑心暗鬼なBABのM&A・・・
このようなプラスに成り得る情報は買収IR時に出しても良かったのでは?
と思ってしまいます。

まぁそれはさておき、この新社屋について調べたいと思います。

 

まず、現社屋について再確認したいと思います。

<過去記事>
ジーエヌアイ(2160)GNI IR修正・追加情報 個人的所感

写真は現在のBAB社屋です。
窓にBABのロゴ、社名が貼られているのが確認できます。

ちなみにこの建物全てがBABではなく青い窓枠の部分(建物の左半分)がBABのようです。

右半分は『ecole bilingue de berkeley』というバイリンガルを目指す子を育てる教育施設のようです。

そして新社屋ですがなんと交差点の向かいにあります!

BAB新社屋googleストリートビューより

この新社屋となる予定の建物ですが元はgreenerprinterという環境に配慮した冊子・印刷物を販売する会社のようです。
googleストリートビューで見ると2014年までは建物入口上部に『greenerprinter』の看板が見受けられます。
この建物、googleストリートビューや航空写真で見ると店舗(ショールーム?)兼工場のようにも思われる外観です。
そういった意味では移転先として適してる面もあるかもしれませんね。

まとめに、位置関係の地図を作ってみました。

建物の規模も大きくなり、クリーンルーム8部屋も追加と今後の需要を見越した設備投資なのか、それとも・・・妄想が膨らみますが、これはBABの本業だけでなくF351米国展開の布石だったりもするのでしょうか。

 

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あとがき

依然としてIR不器用な面があるGNI(2160)ですが今回のIRによって、BABの企業価値や事業内容の詳細な説明があったので買収する意義が株主に伝わったのではないかと思います。

ただし、『何故今?』についての説明が明確な回答ではないと感じました。

GNI(2160)のパイプラインについては大変評価していますがIRについては改善されることを切に願います。

時間があるときは少ないヒントから謎解き感覚で真意を発見するのはそれはそれで楽しかったりもするのですが。。

新株予約権行使中&今回のIRは数字・進捗に直結するインパクトあるものではなかった(※)ので株価が非常に厳しい状況となっています。
4年前の高値掴みからコツコツとナンピンしてきた私でも含み益が殆どなくなりました。

※個人的には米国F351毒性試験通過は中国第2相治験中の背景から問題なくパスするものと思ってました。

 

800~900円台で取得された方にとっては相当厳しい状況かと思います。

私も子供の口座に1単元(776円)取得した分については30万以上の含み損です。

持ち越すor売却するかは最終的にご自身の判断となりますが、持ち越すのであれば証券口座管理画面やネット情報は半年くらい見ないで忘れるのも一つの手かと思います。

 

しかしモルガン・スタンレーMUFGの急激な買戻し、行使期間中であることを覗けば悪材料皆無・むしろ暴騰するネタが今後目白押しのスケジュール。
私はここ1~2ヶ月が正念場だと感じています。

引き続き長期目線で見守っていきたいと思います。

 

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「ジーエヌアイ(2160)GNI  2017/1Q決算短信・説明会資料 個人的所感」への6件のフィードバック

  1. いつも参考にさせていただいてます。
    鋭い分析、心強いです。ありがとうございます!

    1. >GNIあほるだーさん
      ご訪問ありがとうございます。
      都合の良い解釈や妄想なので分析と言えるかどうか。。。
      それに誤った情報を書いているかもしれません。。。
      参考になるかは解りませんが宜しければまたお越しください。

  2. いつもありがとうございます。
    新社屋の意味が理解できました。
    説明会の資料では今一つでしたので。
    勝手ながら借用させていただきすみません。

    下がってばかりで少し憂鬱な週末ですが
    拝見して元気をいただきました。

    1. >yakushimaruさん
      正しい情報か自信がありませんがご自由にお使いください。
      そうですね、私も最近の株価推移に気持ちが少し落ち込んでいました。
      しかし、BABのことを調べているとポテンシャルが想像以上であることが解り、GNIの将来に益々期待が高まっています。

  3. ムカチューさんとか妄想さんの個人ブログも知られてますがchmaさんのここを今一番頼りにしています。
    ついに本板にも資料を拝借しました。あちら最近あまりにも本来から離れすぎた荒廃状態でしたので。ご容赦ください。
    あちらにも来ていただきたいとの思いもありますが、このような踏み込んだ所感があちらですぐ埋もれてしまう恐れもあり、ましてや
    独り占めしたい独占欲も~(笑)
    よろしければ広報役でしたらいつでも引き受けますよ💛
    同じく1日の時間が不足してまして、30時間ぐらいは欲しいです。
    最近やっと会社でもこっそりPCで覘けるようになりましたけど~

    今後ともよろしく願います。
    がんばろう子育て!GN愛応援♡

    1. >yakushimaruさん
      嬉しいお言葉ですが流石に褒め過ぎです(汗)
      本板は忙しいのと、最近書き込み量が膨大で断片的にしか見ていないです。
      この週末からなのでしょうか?先ほど見たら訪れる人・コメント内容がすっかり様変わりして残念な状況です・・・
      また、以前参考にさせて頂いていた有識者のコメントも無く(埋もれて見落としているかもしれませんが)寂しい限りです。
      そうですね!子供が居ると本当に『子供中心の生活』になってしましまうので時間の流れが物凄く早いです。
      子育てGNIホルダー同士、子育て&GNI応援をお互い頑張っていきましょう。

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