ジーエヌアイ(2160)GNI 2017/2Q決算短信・説明会資料 個人的所感

地政学リスクの影響から更に一段下がった値動きになりました。なかなか元の株価に回復しないのも期待感からの上昇以降、業績やパイプライン進展に関わる情報開示が出ないことが影響なのかもしれません。

◆2017年8月30日 取引詳細情報

前日値 :497円
始値  :498円
高値  :503円
安値  :488円
終値  :491円
出来高 :2,040,000株
時価総額:65,997百万円

◆機関空売り情報

2017年8月29日
モルガン・スタンレーMUFG
残高数量:     786,299株
増減量 :      -93,000株

2017年8月28日
JPモルガン証券
残高数量:  1,556,847株
増減量 :   +296,000株

2017年8月24日
Numeric Investors(Alt Beta)
残高数量:   1,149,000株
増減量 :    +178,000株

 

かなり今更感ですが・・・2Q決算&会社説明会資料の所感をUPします。
子供の体調が悪かったのと、調べては書く→気になることが出てくる→調べるの無限ループにハマりかなり時間がかかってしまいました。その割に纏まりのない内容になっています。。。

 

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2Q決算は一応堅調な推移?

前年同期比(1Q・2Q連結業績)で比較した場合、売上収益5億4400万円→7億1100万円の増加、税引き前損益が-5億7000万円→1億7700万円に赤字縮小と堅調な推移を示しています。

どれ位堅調な推移かを過去の推移含め確認したかったので集計表とグラフにして可視化してみました。

※各四半期単位での業績を比較したかったので各四半期単体における業績表示としています。

2Q保険実装効果と3Q業績推移を考える

アイスーリュイ売上について、1Q(2.85億円)が『中国の長期休暇の影響から売上が減少した』とあったので、今期の売上は前期4Q(4.3億円)程度売れるのでは?と少し期待していたのですが、少々期待し過ぎた感がありました・・・

確かに通常は前年同期比で比較するもので、その点で見れば1.93億円→3.10億円と60.3%の増加となるので立派な成長率です。

そして、GNI(2160)としても『過去2番目に高い四半期売上を達成しました。』と自信を持って?説明していることから順調な売り上げ推移だと認識しているのでしょう。
(確かに過去2番目に高いのは事実だけれど、1Qの『長期休暇による~』の苦しい言い訳の売上から0.25億円しかUPしていないのにこのようなアピールをするのはどうなのかなと。。。)

そして、気にしていた2Q決算への保険収載影響はどの程度か?
について各資料にて以下の通り述べています。

①決算短信 P.2
『(中略)当第2四半期連結会計期間における売上増加に与えた影響は大きくはありませんが
②決算説明会資料 P.3
『売上収益の継続的な増加(新保険目録収載の影響は含まず)

・・・どっちやねん!

ということで問い合わせをしてみました。

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◆Q)8月10日決算短信P.2によりますと『当第2四半期連結会計期間における売上増加に与えた影響は大きくはありませんが』と記述される一方、8月15日決算説明会資料P.3売上収益のコメント欄に『売上収益の継続的な増加(新保険目録収載の影響は含まず)』とあります。実際のところ、本2Q売上に関与されているか否かご説明願います。
◇A)厳密に言うと僅かに売り上げがあり、その分も計上されています。主な理由として、極一部の都市の極一部の病院での売上で、全体から見て極めて軽微な割合から『影響』に値しないと判断したためです。また、予算通りの売り上げだったことから解り易い表現にしたかったためです。

◆Q)理由は解りました。しかし、それぞれの資料の説明は第三者から見ても齟齬をきたしているように読み取れます。誤解を招く表現にならないよう今後は見直しをお願いします。
◇A)貴重なご意見ありがとうございます。 今後の資料作成にご意見を反映させて頂きます。

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もう慣れたことなので突っ込み所については省略しますが、保険収載の影響は極軽微に売り上げに反映されているようです。

となると、気になるのは3Qアイスーリュイの売上です。売上推移に関係ありそうな事項について考えてみました。

①各省・管轄市の入札、価格調整、医薬品目録への収載
何度かIRに問い合わせた回答から鑑みると、価格も据え置きで全ての省・管轄市の目録に載ると見込んでいるようなので進捗遅れはあるにしても問題はなさそうです。

②各病院による委員会の開催頻度
病院が薬を採用するか否かの判定を『病院内の委員会』にて行われるということですが、この委員会の開催が病院により、毎月開催されるところもあれば年に1回開催のところもあるようです。規模が大きい病院ほど開催頻度が高いかと考えられますが、少なからず委員会の開催頻度(院内薬品リストの収載遅れ)から売上推移に影響を与えそうです。

③収益計上のタイミング
広大な土地の中国において、採用する収益計上タイミングによっては売上推移に大きな影響を与えそうです。
詳細については次の段落に記述しますが結果的には売り上げ推移への影響はなさそうです。

④医師のスキル・HRCTの普及率
新規にアイスーリュイを扱う病院であればMRを増強する必要があります。そもそもそのような病院では正しくIPFの診断ができる医者が居るかどうかの問題もあるかと思います。(IPFの診断は非常に難しく、医師のスキルを要するようです。HRCT(高分解能CT)があればある程度容易に診断することも可能のようですが、そのような設備が整っている病院はまだまだ少ないようです。)また、各病院の院内薬品リストに加わったとしても、当面はIPF診断実績のある一部の3級病院(保険収載前からアイスーリュイを扱っていた病院)からの売上増が主となるのではと推測しています。

<出典 特発性間質性肺炎の診断・治療ガイドライン>

<出典 21CN新聞 特発性肺線維症は一般的に誤診します(中国サイト)>

IPFを診断できる医師229人
<出典 良い医者オンライン(中国サイト)>

つまり、院内薬品リスト収載への遅れとIPFが希少疾患な故に対応できる医師・設備・病院の数が限定的であるため他の保険収載された事例(短期間での顕著な伸び)とは異なり、ある一定期間は緩やかな推移になるのではと考えています。従って、3Qも保険適用の影響は限定的と考えていた方が良いのかもしれません。

ところで、今期の販管費は前年同期比で1.43億円、同1Q比で0.68億円と増加しています。これがもし、優秀なMRの大量増員であればIPF治療のすそ野(医師のスキル向上、IPFと認識されていなかった患者が多く助かる)を広げることに大いに活躍してくれるのではないでしょうか。

希望がないように思われる3Qですが明るいニュースもあります。

2017年8月15日2Q決算説明会資料P.8によりますとBAB-LLCの1月~6月売り上げ収益が約9.2億円とあります。一方、2017年5月17日1Q決算説明会資料P.12には2017年通期売り上げ収益予想に16,206,285ドル(約17.6億円(1ドル109円換算))とあることから現状、順調な推移ととれます。

また、中国のいくつかの省が上海ジェノミクスからバイオマテリアル(BAB-LLC製品)を大量に購入しているという事実もあるので今後更なる売り上げが期待されます。

<出典 雲南省 薬物調達プラットホーム(中国サイト)>

上海睿星基因技术有限公司:上海ジェノミクス
复合磷酸钙骨植入材料:リン酸カルシウム骨インプラント複合材料(製品は50%(±20%)ハイドロキシアパタイトと50%(±20%)β-リン酸三カルシウムから構成されています。滅菌パッケージ。)

<出典 株式会社ジーエヌアイグループ 2017年5月17日1Q決算説明会資料P.16>

BAB-LLCも子会社化したことだし、こんな情報をどんどんGNI(2160)から発信して欲しいのですが。。。

※今季のBAB-LLC収益連結は8月~12月の5か月間です。

これにより3Qの四半期利益はアイスーリュイの保険効果が薄くても黒字になる可能性が高いのではと予想しています。

IFRS収益計上のタイミング

前段で気にしていました収益計上のタイミングについて、 ちょうどタイミング良く平穏な掲示板でも話題になっており、ブルーローズさんが素晴らしいコメントをされていました。
出典サイトを確認したところ以下の通りでした。

『IFRS第15号では、物品販売について、通常、支配は一時点で移転すると判断されます。すなわち、収益は支配が移転した時点で認識することになります。支配の移転に関して、IFRS第15号では次の指標を考慮します。

<出典 EY-新たな収益認識基準が業種別会計に与える影響  第4回 医薬品業->

『支配の移転』が具体的に何を指しているのかよく解らなかったので同様な他のサイトでも確認してみたところ、『物品の所有に伴う重要なリスク及び経済価値を企業が買手に移転したこと』であることです。

また、収益と認識する上で以下5つ全ての条件を満たす必要があります。

『物品の販売からの収益は、次の条件すべてが達成されたときに認識しなければならない。
(a)物品の所有に伴う重要なリスク及び経済価値を企業が買手に移転したこと。
(b)販売された物品に対して、所有と通常結びつけられる程度の継続的な管理上の関与も実質的な支配も企業が保持していないこと
(c)収益の額を、信頼性をもって測定できること
(d)その取引に関連する経済的便益が企業に流入する可能性が高いこと
(e)その取引に関連して発生した又は発生する原価を信頼性を持って測定できること』

<出典 PWC-IFRSナレッジ-製造業(一般)|収益認識の会計分野>

この件については『2017年3月29日有価証券報告書P.60(13)収益』にも記述されています。

以前のGNI(2160)としての回答は『出荷基準』だったようですが別件問い合わせがあったので私も同様の質問をしました。

 

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◆Q)売上として計上されるタイミングについて工場出荷時、客先入荷時、客先検収時等様々なタイミングがありますがGNIさんとしてはどのタイミングで計上されているのでしょうか?
◇A)我々の子会社、北京コンチネントから出荷された時点で計上しています。

◆Q)つまり、お届け先の製品を配送トラックに積載された時点ということですね。
◇A)はい、厳密に言いますと『配送ルートに載せた段階』、○×病院へ艾思瑞を○△送ってほしいと依頼を受け、社内処理をしたタイミングです。

◆Q)出荷した後に病院から何らかの理由により、返品の依頼があった場合の対応と会計上の処理はどのようになりますか?
◇A)返品については通常、殆どないようです。もしあった場合は当然マイナス処理をします。

◆Q)GNIさんは2年ほど前からIFRS(国際会計基準)に移行されているかと思います。IFRSでは収益認識基準が明確に定められており、いくつかの要件を満たす必要があります。具体的に1つ挙げますと『物品の所有に伴う重要なリスクおよび経済価値を買手に移転している。』がありますが、工場出荷基準とした場合、この条件は満たさないと考えられます。この点についてGNIさんとして如何お考えでしょうか?
◇A)詳しい状況については経理部門に確認しないと何とも言えませんが『出荷基準』で計上していることを経理部門から間違いなく聞いています。

◆Q)経理部門の方がそのように処理しているということはIFRS制度上、問題ないと認識しているからと考えて宜しいでしょうか?
◇A)我々がそのような基準をとった上で監査法人も合意していますので、理由はどうあれ問題はないものと認識しています。

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明確な理由が聞き出せませんでしたがやはり『出荷基準』のようです。
しかしIFRSの収益認識の5つ条件を満たしていないように思えてなんだかスッキリしないので別途メールにて問い合わせすることにします。

<2017/09/04 追記>

平穏な掲示板のパパ・サンタカモネさんの情報によりますと、『工場出荷』基準で問題ない理由が以下であることが確認できました。

『直販体制になったGNIの発票は1回だから、所有に伴う重要なリスクは運搬時だけなので、工場出荷時でも病院、薬局検収時でも殆ど同じですね。それが出荷ベースということだと思いますよん。』(Yakushimaru♡さん要約)

<出典 EY-中国国家衛生和計画生育委員会が医薬品購買時の両票制導入を公表->

情報のご提供ありがとうございました。

キャッシュリッチで増資はサヨナラ?

キャッシュリッチになっているのは言わずもがな国民の血税・・・いいえ、株主の血と汗と涙?で築き上げたもの・・・MSワラント増資によるものです。

決算短信には約86.2億円とありましたが、その後の大きな支出がなければ以下の通り現在のキャッシュ状況を求められます。

①6/30時点のキャッシュ:86.2億円
②7/1~7/18までの新株行使価額:23.6億円
③BAB M&A取得費用:65.1億円

①+②-③=44.7億円

今後黒字化し、しかも急速に売上高が増加していくことから増資の可能性は限りなく低くなると考えます。

仮に今後増資があるとすれば、私達株主が認識していない壮大なプロジェクト(例えば米国F351独自路線による進展のための資金調達など)がポッと湧いたときなのかもしれません。

 

過去10年に振り替える売上・通期利益の推移

今の売上・通期利益が過去上場時のそれと比較し、どのような推移にあるかを確認したくグラフ化しました。
また、当時の背景を照らし合わせて確認できるように、2016年8月18日決算説明会資料P.21マイルストーン図も貼ります。

<出典 株式会社ジーエヌアイグループ HP>

通期利益を見ると、『最も危険な時期』(いわゆるバイオベンチャー死の谷)とされる期間に不運にもリーマンショック(世界的金融危機)が重なりました。このため事業継続していくことがとても厳しかったようです。(実際に創業時のメンバーは次々に去り、各拠点施設も閉鎖、大規模なリストラを敢行してなんとか乗り切ったと過去のインタビューで語っていました)
売上を見ると、アイスーリュイの販売を開始した2014年から確実に右肩上がりに推移しています。そして本来は2018年黒字予想でしたが、BAB M&Aによる2017年通期での黒字化宣言(4月18日業績予想修正)過去10年からの推移で見ると今年の成長率が顕著なことが良く解ります。
そして驚くべきことが、今年2017年の業績予想はアイスーリュイ保険収載の影響を加味していないということです。

開発~製造~販売まで一気通貫のGNI(2160)、『薬九層倍』効果は2018年以降には本格的に現れるのではないでしょうか。

ニューフェイス大株主

2016年12月31日時点から半年。大株主の構成が大きく変わったようです。
構成の変化がGNIの明るい未来に繋がるのか考えててみたいと思います。

<出典 株式会社ジーエヌアイグループ 2016年通期有報P.36>

<出典 株式会社ジーエヌアイグループ 2017年2Q有報P.16>

証券会社が多くを占める謎

証券会社の保有数を上表2つの期間において推移を比較しました。

松井証券株式会社 70.6万株→233.3万株
SBI証券株式会社  259.6万株→138.5万株
野村証券株式会社 0→128.9万株
大和証券株式会社 0→103.5万株

松井証券とSBI証券は貸株サービスを実施しています。
従って、顧客から借りた株数が反映されている可能性があり証券会社が純粋に保有している数量が解りません。
(過去イン・ルオCEOの貸株問題もこの仕組みにより発覚したのかと思います。)
<出典 カブドットコム証券 Q&A>

また、日本証券金融株式会社が上位大株主に現れています。
過去に何度か登場していますが今回は今までで最大保有数で嫌な存在です・・・
<出典 日本証券金融株式会社 よくある質問:日本証券金融について>

つまり個人や機関が空売りを活発に行っているので各証券会社や日証金の保有株数が上がっているので大株主としては歓迎できる状況ではありません。。。
(以前からもそうでしたが、保険収載以降は特に各機関が参入して活発に空売りを行っています)

野村証券と大和証券は貸株サービスが無いはずなので純粋にGNIを投資対象として投資しているのではと考えています。
(両社は過去に何度か大株主としてIN・OUTした経緯があり)

カストディアンその先の素顔は?

恐らく初めてであろう見慣れない大株主が今回現れました。

BNY GCM CLIENT ACCOUNT J PRD AC ISG (FE-AC)
(常任代理人 株式会社三菱東京UFJ)

先行してIRに問い合わせした結果は以前の記事の通りです。

詳しく調べてみたところこのような法人機関をカストディアンと呼ぶそうです。

『カストディアンとは、有価証券を保管する金融機関のことをいいます。投資家が外国の証券を購入するとき、現地のカストディアンと、証券の管理を委託する契約を結び、証券を保管してもらいます。投資家が、購入した外国証券を自国に取り寄せて保管・管理することは非常に難しいためです。


<出典 金融用語辞典>

そして、BNY~で検索してみると沢山の日本企業に投資していることが確認できます。
身近な存在としては『そーせいグループ』の大株主(302,909株1.79%)でもあります。

<出典 健全!どんぶり会計β版 株主名による大株主検索>

海外のどこかの資産家や富豪が日本の有望な企業に目を付けて買い付けているのでしょうか?
残念ながら何処の誰か知る術はありません・・・

ところで登録されている住所でMAP検索するとイギリスの・・・

Goldman Sachs Internationalを示すのですがこれはいったい?

冷却シート販売の展望

<出典 株式会社ジーエヌアイグループ 2017年2Q決算説明会資料P.16>

以前から話題に出ていました冷却シート、 今後中国でどれくらい売上が期待できるのでしょうか。

この冷却シートが何者であるかは以下お知らせの通りです。

『この度、当社の連結子会社である上海ジェノミクス有限公司(上海ジェノミクス)が、東光薬品工業株式会社(東光薬品工業)よりOEM供給を受けた成人及び子供用の冷却シートの中国での輸入販売の開始を予定していますのでお知らせします。これは東光薬品工業から導入を受ける製品としては、タミバロテン(登録申請中)に次いで2番目の製品となります。
上海ジェノミクスは、この冷却シートをクラスI医療機器として中国国家食品薬品監督管理総局に製品登録を完了しましたが、2017年第1四半期から、既存の販売チャネル及びイー・コマース店舗の両方を活用して販売を開始する予定です。今後も、東光薬品工業で製造された高品質なヘルスケア製品や医療機器にも取り扱い範囲を拡大する予定です。』
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ HP お知らせ>

 

東光薬品工業の『熱ちゅクール』


<出典 ラクール製品販売株式会社 熱ちゅクールシリーズ>

この冷却シートは『熱ちゅクール』という商品名のようです。
ちょっと笑ってしまうネーミングですが他社製品もこんな感じの直観的なネーミングですね。

上の画像には『ラクール製品販売株式会社』と表記がありますが東光薬品工業株式会社とグループ会社の関係にあるようです。

<出典 ラクール製品販売株式会社 グループ会社紹介>

不動の王者、小林製薬の『熱さまシート』

ところで、冷却シートのトップシェアといえば小林製薬の『熱さまシート』ですね。
国内でのシェアだけではなく海外、特に中国では非常に高い評価を受けています。その大きな契機となったのが2015年頃のいわゆる『中国人による爆買い』です。

『(中略)昨年10月に中国の大手ポータルサイト、捜狐(SOHU)で、「日本に行ったら買わねばならない12の医薬品」という記事が掲載されたのがきっかけだという。
(中略)なぜ、これらが売れ行きが好調なのか。小林製薬の広報担当者は「日本製の安心感と類似商品がないためでは」と分析する。』

<出典 産経WEST 中国人が爆買いする「神薬12」 日本人が知らなかった小林製薬のスゴイ実力>

どうやら、熱さまシートには日本製と中国製があるようです。
いつからか?製品バリエーション単位なのか?どのような割合なのか?等詳細は確認できていませんが、中国産(made in chaina)とあっても中国ではなくわざわざ日本に買いに来るということもあったようです。

『(中略)このような“日用品のMADE IN JAPAN神話”を、いっそう端的にあらわしているのが、小林製薬の「熱さまシート」だろう。実は、同社の製品は中国メディアが2014年に発表した「日本で買うべき12の医薬品リスト」のなかに、5つも取り上げられるなど、中国で熱狂的な支持をあつめている。

そのうちのひとつが、シート状の冷却ジェルを額などに貼って、熱冷ましなどに用いる「熱さまシート」で、1994年に日本で発売されると、96年には香港に進出。いまではアジアにとどまらず、欧米でも人気を博しているのだが、「日本で売られている商品も、実は中国で製造されていて、パッケージに“MADE IN CHINA”と明記されています」

 と小林製薬広報総務部。それなのに、どういうわけか国内のドラッグストアで、中国人たちの爆買いが止まらないのである。だが、たしかに違いはある。国内向けと中国向けとでは、パッケージの雰囲気もよく似ているが、言うまでもないけれど日本向けは、商品名から使用方法まで日本語で表記されている。

「MADE IN JAPANの雰囲気が大事なんですよ。日本で売られているもののほうが、安心感があるんでしょうね」』

<出典 デイリー新聞 現地でも売られる「メリーズ」「熱さまシート」「キユーピーマヨ」を外国人観光客が日本で買う理由 外国で高評価メイド・イン・ジャパンの日用品>

 

現在では国外持ち出し金の税法改正でこのような爆買いは見受けられなくなりました。

しかし、小林製薬は以前から海外市場にも力を入れていますが、各国の国民性、習慣、環境等を非常に良く考えマーケット展開していることが解ります。

『●中国 政府の「一人っ子政策」により、子どもを特に大切にする中国の社会背景は、「熱さまシート」の戦略にも大きく影響します。2005年に「子ども用」の発熱時対策として発売しましたが、現在に至るまで売上は好調に推移し、2012年からは「赤ちゃん用」の販売も始めました。乳児期の早い段階から製品を使っていただくことで、幼児に成長しても「子ども用」にシフトし長期間にわたって愛用していただくことを目指しています。また、中国市場は競合・類似製品が多いため、TVCMを通して製品名を浸透させマインドシェアの獲得にも取り組んでいます。』
<出典 小林製薬 - News Letter -『熱さまシート』のグローバル展開>

中国人が好きな金色をパーケージに取り込んだ限定バージョンの販売。
<出典 チャイナネット 日本の薬、中国人観光客向けに“成金ゴールド”を発売>

小林製薬も2016年に越境EC(海外ネット通販)を強化しています。
<出典 訪日ビジネスアイ 小林製薬や花王、中国向け越境ECを強化

このような経緯から中国人にとって『冷却シート』=『熱さまシート』という意識が強く根付いていることから、ここに割って入っていくにはとても大変なことであると言えます。

中国展開に勝算はあるのか?

熱ちゅクールはこの牙城を崩すだけのポテンシャルがあるのでしょうか。
『日本で販売されている製品』という条件で簡単にスペックを比較してみました。

比較項目熱ちゅクール熱さまシート
枚数18枚12+4枚
希望小売価格税込500円税込777円
ネット実売価格税込250円~310円税込350円~470円
持続時間10時間8時間
シートサイズ50mm×120mm50mm×130mm
バリエーション大人用、子供用大人用、子供用、赤ちゃん用
生産国日本日本及び中国
(割合は不明)

スペック的にはコストパフォーマンス含め優位な点が多いようです。
また、レビュー件数が少ないですが使用者の評価も悪くなさそうです。
熱ちゅクール 楽天商品レビュー

 

そこで、GNI(2160)がどんな考えで今後中国展開していくのかを問い合わせてみました。

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◆Q)8月15日決算説明会資料P.18『冷却シート販売チャネル』について、これは以前お知らせにあった東光薬品工業の冷却シートをOEMとして販売するとあったことの説明資料との理解で宜しいでしょうか。
◇A)ご認識の通りです。

◆Q)この製品は日本で売られている物をそのまま中国で販売するのでしょうか?具体的に申しますと製品の価格、スペック、外装のデザイン等について何か変更しているかどうかということです。
◇A)(困りながら)すみません、その辺のことはあまり詳しい状況が把握できていません・・実は今は試験販売の段階でして、もう少しボリューム感(販売数量?)が出てきたときに詳細なご報告をさせて頂きます。

◆Q)OEM製品は日本での製造でしょうか?
◇A)ご認識の通りです。

◆Q)冷却シートは中国において、小林製薬の『熱さまシート』が大きなシェアを持っているようです。二番煎じとなるGNIさんはこのような状況に何か戦略的販売計画はありますか?
◇A)試験的な段階なのでこの結果により更なる計画を立てるところではありますが、一番は日本製であることを訴求していきたいです。小林さんは現地生産のものもありますので。

◆Q)先ほど試験的販売とありますが実際にもう売れているのですか?
◇A)はい、売り上げとして計上されていますがご報告できるレベルの状況にはまだありません。
また、先ほども申し上げました通りまだ試験的販売でコストと利益の推移を加味して今後の戦略を考えていきたいと考えています。

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まだまだお試し期間中で、今後の市場動向により拡販していくかどうかを考えるとのことでした。
OEM品なので利益率はそれほど良くはないかと思います。従って、いかに沢山売れるかがポイントですが当面は動向に大きな変化はないかと推測しています。
しかし、純日本製とコストパフォーマンスの良さは十分アドバンテージになると考えますので使用者の口コミやSNS等で一気に話題になるポテンシャルは秘めていると感じました。

あとがき

今回の短信、会社説明会資料には『これは素晴らしいニュースだ!』と思えるような情報は正直ありませんでした。

業績について少々期待外れ感はありますが、改め色々な目線で見ると決して悪い結果ではなくロングスパンで見れば堅調な推移だったかと思います。
(ただし売上実績7.1億円/通期売上予想29億円なので後半かなり頑張らなくてはなりません。BABありき・保険効果なしの業績予想修正だったのでクリアできるとは思いますが)

増資が完了し、7月末期限のイベント(多数)が近づくにつれ『8月は熱い夏になる!』、『8月は株価は1,000円超えているのでは?』と私自身、過剰に期待した感が正直ありました。
機関の介入があるにしろ現実はなかなか厳しい株価ですね。。。

しかし、それは短期目線で見た場合です。

パイプラインの進捗や事業の進展について、ちらほら出てくる海外情報を繋げ合わせ読み取ると多少の遅延はあるものの明るい未来が見えてきそうです。
長期目線で見れば株価が上がらない理由はないと考えていますので保険の進捗含め、気長に見守っていきたいです。

ところで『個人株主親睦会』の招待状、先週届きました。
あまり質問の時間はないのかなと思うので内容をよく吟味したいと思います。

 

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「ジーエヌアイ(2160)GNI 2017/2Q決算短信・説明会資料 個人的所感」への14件のフィードバック

  1. いつも貴重な情報ありがとうございます!
    GNIの株価はなかなか思うように上がってくれませんが
    いい方向に向かっているのは間違いないようで。
    今は時を待つのみですね。

    1. >IKAトレーダーさん
      コメントありがとうございます。
      会社の事業方向性、財務状況、パイプライン全て良い方向に進んでいてグローバルヘルスケアの道を着実に進んでいると私も思っています。
      はい、今はぐっと堪える時期なのかもしれません。
      学会発表後、米国F351治験開始(許可)のイベントがある9末~10月頭にこれらに関する大きな発表があると嬉しいですね。

  2. はじめまして。いつも参考にさせて頂いております。
    IRへの問い合わせの内容を、詳しく書いて頂き本当に助かります。このサイトを読んでからは、GNIホルダーとして気長に待とうという気持ちが非常に強くなりました。
    更新大変でしょうが、今後とも宜しくお願いします。

    1. >dougさん
      コメントありがとうございます。
      IR問い合わせは私自身も確認することでかなりのことが解決でき、スッキリできるので今後も定期的に問い合わせをしていくつもりです。
      気長(長期)に持つことは本日のような大幅下落にも耐えなくてはなりませんが、超えていく試練の数以上にGNIには明るい未来があると私は考えています。
      励ましのお言葉ありがとうございます。不定期の更新になりますが頑張って続けていくつもりです。

  3. gni上場10周年の日に、F351のIRが出たのにも関わらず、今日の下げられっぷり…
    10周年期待で、1枚買い足したのですが…
    今年も残すところ4ヶ月、終わって見れば、エキサイティングだったと笑えるようなスカッとするような上昇を期待しています!

    1. >ひさぴさん
      10周年の節目に虎の子F351進捗に関するIR
      素晴らしいお膳立てで急騰はないにしても下げ止まると思っていましたがまさかの展開でした。。。
      でもこの価格で購入された1枚はきっと珠玉の1枚になるはずです。(私も余剰資金があれば買いたかったです。。。)
      エキサイティング・・・私も同様に思っています。

  4. はじめまして。毎回貴重なレポートを楽しみにしております。
    特にIRとのやり取りを詳しく書いて頂けるのが、大変ありがたいです。

    今日は随分と下げられましたね。長期保有のつもりですが、少々堪えました。

    NISAで買う準備をしないと(笑)

    1. >kingjackさん
      コメントありがとうございます。
      多くを語らないGNIですので今後もうまく情報を引き出せればと思っています。
      今日は厳しかったですね。。。
      こんな状況の中でも更に『買い増したい』と思うお気持ちがあるようでしたら今後もGNI荒波を乗り越えられるのではと思います。
      安値で沢山仕込めると良いですね。

  5. 掘り下げた大変貴重な情報ありがとうございます。参考にさせて頂いております。ところでイメージとしてで結構ですので、2018年、19年、20年の売上額と1株利益額を、現時点ではどのくらいとお考えでしょうか?特に1株利益額が気になっており、イメージとしてで結構ですのでお聞かせ願えませんでしょうか。

    1. >kaeruさん
      コメントありがとうございます。
      申し訳ございません、私はGNIの事業形態(開発~製造~販売)やパイプラインの素晴らしさとその技術力に惚れ込んでGNIに投資していますのでPERやEPS等の指数を殆ど意識していません。。。
      2020年には別の次元に居ると信じています。

        1. >kaeruさん
          お役にたてず申し訳ないです。。。
          同様だった株価(MSワラント時)のきはそれが理由と意識できていましたが今回は何も悪い理由なくの下落・・・
          余計に厳しい局面と思ってしまうのかもしれません。
          しかし、逆に考えるなら下がる理由が外的要因であってGNIとしては事業進捗は順調でネガティブな要素が皆無ないことから、ぐっと堪えて待てば株価はいずれ元に戻り、そして大きく上昇すると考えています。

  6. はじめまして。
    レポートありがとうございます。
    私は、昨日の下げで平均単価を割りましたが
    こちらの過去からのレポートを参考にさせていただいて来年いっぱいは見守りたいと思っています。

    1. >ナシやんさん
      コメントありがとうございます。
      含み損は精神的に厳しいですよね。
      私も半年ほど前はGNIで大きな含み損だったのでお気持ちはよく解ります。
      年内には大きな進展(3Q好決算、中国F351第2相完了等)があるのではと思っています。

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