ジーエヌアイ(2160)GNI 2017/4Q決算短信・説明会資料 個人的所感

ポジティブな2017年決算だったにも関わらず冴えない株価が続いています。『黒字化業績なのに何故?・・・』

空売り機関にとって個人投資家が多くを占めるGNI(2160)は疑念や失望によるやれやれ売りを誘うに絶好のカモとしていることでしょう。
雲入りし、長期線も下回ったことからNISA2枚枠となる600円の攻防が暫く展開されるのかもしれません。

◆2018年2月28日 取引詳細情報

前日値 :609円
始値  :601円
高値  :620円
安値  :601円
終値  :615円
出来高 :2,296,000株
時価総額:82,898百万円

◆機関空売り情報

2018年2月26日
Numeric Investors(Alt Beta)
残高数量:2,140,000株
増減量 :    -90,000株

2018年2月23日
Nomura International
残高数量: 664,000株
増減量 :-219,000株(報告義務消失)

2018年2月22日
JPモルガン証券
残高数量: 1,220,847株
増減量 :+133,000株

昨年8月から再INし売り増しのみ続け、当決算発表日も唯一空売りを持越していた機関・・・Numeric Investors(Alt Beta)。
ここにきて僅かではありますが買戻しをしてきました。利はあまり乗っていないはずですがその真相はいかに・・・

 

毎度のように遅くなってしまいましたが2017年4Q決算単信・会社説明会資料所感記事をアップします。

※本記事では2016年を前期、2017年を今期、2018年を来期と表現しています。

※今回も記事作成前に疑問点を電話問い合わせしたのですが、いつもの方ではなく初めて対応受けた方(2回トライしたのですがどちらも)だったんですが、『お答えいたしかねます』、『開示しておりません』ばかりで全く有用な情報を得ることができませんでした・・・

以下の決算資料について記事を書いています。
平成29年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
◆金融収益等の計上に関するお知らせ
◆関係会社株式評価損(個別)の計上に関するお知らせ
◆平成29 年12 月期通期連結業績予想数値と実績値との差異及び個別業績実績値と前期実績値との差異に関するお知らせ
◆2017年12月期決算説明会資料
<出典 株式会社ジーエヌアイグループ HP>

今回は決算・会社説明会資料の後に開示された以下についても本記事で少し触れています。
◆資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分に関するお知らせ
◆単元株式数の変更、株式併合および定款の一部変更に関するお知らせ
<出典 株式会社ジーエヌアイグループ HP>

<関連記事>
◆ジーエヌアイ(2160)GNI 2017/1Q決算短信・説明会資料 個人的所感
◆ジーエヌアイ(2160)GNI 2017/2Q決算短信・説明会資料 個人的所感
◆ジーエヌアイ(2160)GNI 2017/3Q決算短信・説明会資料 個人的所感

 

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予算達成ならずも営業利益・税引前利益は通期で初の黒字化達成

まずはいつもお世話になっている『Kabutan』より業績ハイライトです。

『ジーエヌアイ、今期税引き前は4.8倍増で2期連続最高益更新へ

 ジーエヌアイグループ <2160> [東証M] が2月13日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。17年12月期の連結税引き前損益は1.3億円の黒字(前の期は3.8億円の赤字)に浮上し、18年12月期の同利益は前期比4.8倍の6.5億円に急拡大を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

  直近3ヵ月の実績である10-12月期(4Q)の連結税引き前利益は前年同期比22.8%増の2.9億円に伸び、売上営業損益率は前年同期の-0.8%→23.0%に急改善した』

 <出典 Kabutan – 株探ニュース>

 

素晴らしい評価をしてくれた株探ニュースですが、改め業績を表とグラフを交えながらその推移を振り返っていきます。

4Q単独売上収益については、前年同期比で2倍以上増加となりました。
この大幅増加の要因としてはアイスーリュイ保険償還浸透やBABの売上フル寄与によるものと考えられます。
しかしながら、通期業績予想29億円に対し着地26.4億円(91.3%)とあと一歩の結果となりました。

続いて、セグメント別売上収益です。

2017年2Q決算所感記事で各セグメントの予想をしましたが、BABはほぼ予想通り、その他が少額ではありますが直近推移から1.5倍近い売上でした。
これは北京コンチネント社の漢方薬を含む既存製品に加え、冷却シートの売上増加が考えられます。

また、実際に稼働しているかは不明ですが、もしかしたらBC社・SG社とInceptua Clinical Services社の業務提携による試薬や製剤の売上が少し貢献しているのかもしれません。

アイスーリュイについては消去法で想定した売上収益約9.5億円に対し約3億円届きませんでした。

この想定は正直厳しいとは感じていましたが・・・

①業績上方修正がBABのM&A(M&A業績連結)によるもので、アイスーリュイ保険収載による売上が加味されていなかった
②季節的要因で大きく売り上げが伸びる傾向である
(休みの無い寒くて乾燥した時期には症状悪化、苦しくなるので4Qは売り上げとしては伸びます(IR談))

の背景から達成できるのでは?と期待したのですが残念な結果でした。

しかし、私個人的にはこれまで考察してきた通り、保険収載から実際に売上に貢献されるまでには想像以上に時間を要し、その推移は緩やかに上昇すると理解していたので今回の業績が極端に悪かったとは思っていません。

営業利益については、今期3Qにて悲願の黒字化を達成しましたが4Qは更に大幅拡大です。

尚、この営業利益は通期においても黒字化(+1.54億円)を達成し、創業来初となります。
また、税引前利益についても同様に、創業来初の通期黒字化(+1.37億円)を達成しました。

今期は通期で営業利益や税引前利益を黒字化達成できました。
しかし、これからはグループ企業(一部非支配権を有する子会社を持つ企業)の親会社としての最終的な利益推移を見極める必要があると考えました。
このような背景から、これまでの『四半期利益』から『親会社の所有者に帰属する利益(※)』に差し替え掲載することにしました。
詳細な理由やこの項目の重要性については後述します。

※名称が長いのでこのブログでは『最終利益』と呼ぶ場合もあります。

実績については、4Q単独で黒字化していますが、通期で見た場合は-1.75億円で赤縮という結果でした。

上表はこれまでのグラフを一覧表にしたものです。

4Qでは全ての利益で黒字化していることが確認できます。 また、通期においても最終利益以外は黒字化を達成しました。
通期予算未達だったのは残念でしたが今後、この表の黒文字比率が増えていくことを楽しみにしています。

そして予定通り、第41回ストックオプションは行使されることになりました。
下記記事でも書きましたが、やはり目標設定が低かったように感じましたが役員のモチベーションが上がり、結果的にステークホルダーに還元されることを願いたいです。

 

ここで少し辛口意見を・・・
今回の業績予想やその結果の説明には少し疑問を感じています。

上述の通り、業績上方修正にはアイスーリュイ保険収載による売上は加味されていませんでした。 それでも未達に終わったということは今回の業績予想は見込みが甘かったと言わざるを得ません。
(今期実績が未達に終わったものの、目標値付近まで持ってこれたのはアイスーリュイ保険収載による売上が大きなウエイトを占めていたことは周知の事実かと思います)

また、予想値と実績値の差異の理由についても決算単信には『予想を下回る結果となった』と記述されていますが、これでは『理由』になっていません。

過去の売上の増減に対する理由として『直販体制移行により増加した』や、『長期休暇の影響から減少した』等あったように、もっと具体的な回答が欲しかったです。

次に、上海ジェノミクスの評価額下落による約12億円もの大きな特別損失の計上も開示資料は明らかに説明不足と言えます。

この他にも治験や保険進捗情報も含め、依然として情報開示不足であると言わざるを得ません。
黒字化バイオ(製薬会社)として今後周りから注目を集めることになるかと思いますが、より安定した株主(現在の株主も勿論含めてですが)を得るためにもこの体質は改善していかなくてはいけない大きな課題の1つと言えます。

バイオベンチャーにおいて数少ない成功例の一つとなったGNI(2160)

以下は創薬型バイオベンチャー企業直近10年の売上高/営業利益推移です。

<出典 経済産業省 – バイオベンチャーの現状と課題>

図からも解る通り、多くの企業が営業利益で毎年数億円から10数億円の損失を垂れ流し、赤字が累積されている状況です。 これはタイトルに示されている通り、赤字先行のビジネスモデルが故です。 さらにこの累積赤字を解消するまでに辿り着けるのは本当に僅かの企業だけです。

 

表を改めて見ると、一部の成功(営業利益黒字)している企業は俗にいう1,000億円クラブです。

現在のGNI(2160)は1,000億円クラブから再び脱落したものの、今期はついに通期営業利益が黒字化(1.54億円)しました。これにより、数少ない成功した企業の仲間入りを遂げたことになります。

成功例である1,000億円クラブであっても、導出主体ビジネスモデルの企業においては安定的に黒字化できるのかが現在の大きな課題です。
それは主要収入源であるマイルストーンやロイヤリティの規模やタイミングが自社でコントロールできない場合が殆どだからです。
このように、導出主体ビジネスモデルの企業では導出先企業の采配1つで業績が大きく変貌してしまうことから来期予想が困難で提示できないことが多くあります。。

一方でGNI(2160)は、 アイスーリュイの保険償還による売上が本格化していないこと、他のパイプラインの確度・市場規模、何より自社製造・販売が主体で利益率が80%以上であることから今後も安定的かつ飛躍的に売上収益/営業利益が増加していくものと推測されます。

日本基準と国際財務報告基準(IFRS)

2016年よりGNI(2160)の会計基準は日本基準からIFRSへ移行しています。

このIFRSについて、ある程度は理解しているつもりですが、備忘録にすると共にGNI(2160)における状況を改め整理してみることにしました。
(私は財務・経理関係においても全くの素人なので、もし間違っている内容があればご指摘頂けると幸いです。)

日本基準とIFRSを比較・理解する上でいくつかサイトを見ましたが難しい表現が多く理解に苦しみました。
個人的には以下、双日株式会社のサイトが理解し易い説明と感じたので参考に掲載します。

『・売上高がなくなり、収益として表示されます。
営業活動に係る利益を表示しますが、日本基準の営業利益とは構成内容が変わります。
経常利益の概念がなくなり、特別損益の項目もなくなります。
IFRSでの当期純利益は日本基準の少数株主損益調整前当期純利益に相当し、その内訳として開示する「親会社の所有者」に帰属する金額が、日本基準の当期純利益に相当します。

<出典 双日株式会社 – IFRS導入>

日本基準の項目がIFRS上でどこに該当するのか?解り易い表ですね。
大きな差異は引用文の通りですが、特筆すべき項目はその黄色ハイライト表示部です。

要は100%完全子会社ではない子会社を持つ企業にとって、日本基準とIFRSでの『当期純利益』の意味合いは全く異なるということです。

解り易く例を挙げると以下の通りです。

(例)
親会社の純利益10億円
子会社(持分比率60%)の純利益100億円

①純利益(日本基準):10+60=70億円
②純利益(IFRS)  :10+100=110億円

※①=親会社の所有者に帰属する利益(IFRS)

『子会社(100%持分でなくても)の利益は全部オレの物な。まぁ、内訳(親会社の所有者に帰属する利益)くらいは参考までに教えてやるよ。』

と、IFRSは少し乱暴に言うとジャイアン的思想なのかと思います。

つまり、IFRSにおける実質的な最終利益(日本基準上の純利益)を知るには、『純利益』より『親会社の所有者に帰属する利益』を見る必要があります。

ジーエヌアイグループ子会社の役割とその支配率

IFRSの仕組みを理解した上で今期業績を改めて見ると・・・

①当期利益:28百万円
②親会社の所有者に帰属する当期利益:-175百万円

①では僅かではありますが黒字だったものが、②では赤字に転落しています。

何故このような現象になるかというと子会社の役割とその支配率(持分比率)に起因するからです。

<出典 株式会社ジーエヌアイグループ HP>

上図は2017年2Q決算説明会資料ですが少し情報を付け加えてみました。

上図の通り、GNIグループにとって主要な収益源となる子会社の持分比率が100%以下であること、臨床試験や研究開発で基本的に赤字となる子会社(扶養家族)が存在することが大きな要因であると考えられます。

※各子会社の収支は非公開とされています(IR回答)

この部分に懸念を抱く方も多いようですが、以下のような背景から私は大きな問題とは認識していません。

北京コンチネントはアイスーリュイ製造拠点確保のために子会社化(北京カンディーニ社が保有していた75%近い持分から39%取得)しました。 その後、北京ロンパン・バイオメディカル、北京ロンパン 、北京市が株主に加わりました。

◆北京コンチネントファーマスーティカル社への投資受入れのお知らせ

◆連結子会社 の助成金受領及び営業外収益 の計上に関するお知らせ
※上記は一例でこれまでに複数回受領しています。

◆当社連結子会社北京コンチネト薬業有限公司への出資比率増加に関するお知らせに関するお知らせ

<出典 株式会社ジーエヌアイグループ HP>

つまり、特殊な事情を持つ中国市場において、これらの株主と上手に付き合っていくことがGNI(2160)にとってプラスになることから100%子会社化はしない(できない)のではと考えています。

ただし、これらの株主と良好な関係を保ちながらも今後は持ち分比率を60~70%位まで引き上げてくる可能性はあるかもしれません。

一方、BABについても10年以上前よりGNI(2160)との深い関わりがあったこと、イン・ルオCEOの姉が大株主(賛否両論ありますが)であったことから良好な関係であると考えられます。今後GNI(2160)が戦略的に有用であれば持分比率を更に上げてくるだろうし、あるいはNASDAQ上場も考えられるかもしれません。

来期業績予想の個人的所感

来期業績予想についての妥当性や真意について考えてみたいと思います。

売上収益:4,960百万円
営業利益:659百万円
税引前利益:651百万円
当期利益:482百万円
親会社の所有者に帰属する当期利益:0百万円

親会社の所有者に帰属する当期利益の黒字化に見る思惑

前段でも再三に渡り『親会社の所有者に帰属する当期利益』について書いてきましたが、来期のこの項目に着目すると黒字化を目指していることが確認できます。
(上表では百万円単位のため『ゼロ』という表現ですが、実際には僅かですが+69万円の黒字(決算短信P.6)を宣言しています)

これに以下の情報を繋げ合わせると来期以降、非常に大きな出来事が起こりそうに思えてなりません。

①上海ジェノミクスの特別損失を今期計上
②資本金・資本準備金をそれぞれ減額させて累計損失と相殺(これまでの累計損失が全て解消)することによる財務状況を急改善
③株式10:1の併合(株主総会議決で決定予定)

 ②について、個人的にはこれからの大幅な黒字化推移で少しずつ減少させていくと予想していましたので非常に驚きました。
①の詳細な理由は上述の通り不明ですが②とほぼ同時期なところを見るとグループ全体の負債を一気に解消させようとしているように見受けられます。

これにより、来期予算達成できれば『財務健全(累計損失ゼロ)な完全黒字企業』へと変貌することになります。

③経緯には様々な思惑があると思われますが、これ等の状況を結びつけると大手製薬会社等との業務提携(第三者割当)のための布石なのではと妄想しています。

尚、財務急改善による配当への期待も高まりますが、個人的にはこのタイミングでは実施して欲しくないと考えています。

現状、私はGNI(2160)をインカムゲインの対象として期待してはいるものの、今後ライバルとなるかもしれない他社や敵対的M&Aの観点から今はとにかく会社成長が急務であると考えるからです。

営業利益から見る『全てのパイプラインの推進』の裏付け

会社説明会資料P.9、2018年度のキーポイントに記述される『全ての開発パイプラインを推進する』について、以下の通り営業利益とこれまでの実績から上述の計画費用が推測できるのではと考えます。

◆2017年の販売費及び一般管理費は約17.4億円でした。これは前年約11.1億円に対し、アイスーリイ売上増加及びBABの経費取り込みにより約1.5倍増加しています。
2018年も同様の傾向から1.5倍の26.1億円(①)と仮定します。

◆2018年の売上収益(予想)は49.6億円とされます。
一方、これまでの粗利率は約81~85%であることから同年の総利益は最低の81%を取って40.5億円(②)と仮定します。

◆これらの仮定から開発研究費は約11.2億円(③)程度であると推測されます。

売上収益 :約49.6億円
総利益  :約40.5億円(②)
営業利益 :約6.5億円
販管費  :約26.1億円(①)
研究開発費:約7.9億円(③)

直近3年間の開発研究費推移は2.7億円~3.7億円/年程度であることから、上記仮定通りであるならばこれまで停滞していたパイプラインが進展する証左となります。

※ただし、販管費が前年度の2倍近くまで膨れ上がった場合は開発研究費が例年並みになります。

先発省・直轄市の保険償還が鍵を握る売上収益

今期、未達だったことを考慮しても個人的には依然コンサバな予想値だなと感じています。

GNI(2160)としては今期未達であったことから今まで以常にコンサバ思考であると推測されること、停滞するパイプラインを進展させることも踏まえつつ最終利益を黒字化させることのできる最低ラインの売上収益を導き出してきたのではと予想しています。

予想値約49.6億円はギリギリ達成できるのか?
ぶっちぎりの売上でただの通過点に過ぎないのか?

情報が少な過ぎて確かなことは言えませんが考えてみたいと思います。

まずは説明会資料の『ピルフェニドン地域別保険実施状況』の更新情報を前回作ったイメージ図に反映し推移を確認します。

保険償還開始の先発省・直轄市(福建省除く)において、4Qは初のフル寄与四半期であることから、売上の感触をIRから探ることは今後の推移を推測する上で非常に重要な位置づけであると考えていました。

しかし、冒頭でも触れた通り、本件の質問についても『開示できません』の一点張りで期待していた情報を引き出す事ができませんでした。

そんな訳で個人的主観となりますが、3Q3.88億円→4Q6.50億円の推移は大きく増加しているものの、保険償還浸透効果はまだ薄いのでは?と感じています。

これは3Q決算所感でも書きましたが償還開始されている病院患者の服用量増加効果(※)からでも3Q→4Qの売上増加は可能なのではと考えるからです。
つまり先発省・直轄市においても4Qは依然として『限定的な売上推移』であるのではと想像しています。

※推奨される服用量が初回600mgで一ヶ月かけて段階的に服用量が増えていき、最終的には1,800mgとなる。

 

そして保険償還売上の影響がこれほどまでに遅れているのは、真の最終プロセスとも言える『院内薬品リスト収載』の遅れ(※)が大きな要因であると言えます。

※決定するための委員会が最大で1年単位の病院もある(過去IR談)

 

 

次に今回更新された省・直轄市を見てみます。
該当するのは上海・湖北・天津・広西・黒竜江・貴州です。

図には解り易い指標として人口比率を書いていますが、実際にアイスーリュイが保険償還として貢献される要因は都市部(大気汚染度合、保険制度、中所得者の比率、病院の規模や医師の数)であるほど大きいものと考えられます。

そのような背景から天津と上海、この2つの直轄市が償還開始されたことは非常に大きいニュースと言えます。
ただし、こちらもこれまでの推移から1Q〜2Qへの影響は限定的と言えそうです。

纏めると、現状の保険償還状況は依然限定的で今後もじわじわ増加していくものと推測されます。
そんなことから来期予想の約49.6億円は確度が高いと想像はしますがはっきりしたことは言えないのが正直なところです。

しかし、来期1Qの売上収益が確認できれば今後の売上推移がより想像し易くなるのでは?とも考えています。

一般的に、最終四半期となる4Qは通期決算に向けて通年で一番営業活動に時間をかけていることから売上増加傾向にあります。 それに対し翌1Qはその反動、加えて春節による長期休暇(過去GNI談・真実は不明)から売上収益が大きく落ち込む傾向にあると考えています。 ※2014年、2015年の4Q→1Qは増加傾向ですが、これはアイスーリュイが上市されて日が浅く自然的需要拡大のためだと推測しています。

つまり1Qの売上は減少傾向要因が強く出る中で、保険償還による売上の伸びがどれだけそれに勝るかが今後の推移の方向性を示すのではないかということです。

具体的には今期4Qアイスーリュイ売上収益(約6.5億円)を超える事が予想値達成への最低限のラインではないかと考えています。(個人的主観)

あとはBABが新たな商材の取り扱いや販路拡大で予想以上に貢献してくれることで更なる上振れも期待したいです。

会社説明会資料その他所感

パイプラインに大きな進展はなし

基本的にはF351の被験者が増加している位で大きな進捗は見受けられませんでした。

進捗も無くIR問い合わせも不発だったので特筆すべきことはありませんが以下2点について簡単に所感です。

◆F351
当初、2017年中完了の予定(希望)でしたが、被験者が139人→154人に増えていることから今現在も治験が進められていると考えられます。 こればかりは焦っても仕方ないことなので中国第3相・米国第2相進展に対し有利に展開できるよう進めてもらいたいです。

◆CTD-ILD
以前の問い合わせでは『当局とある委員会』との微調整とのことでしたが早3ヶ月音沙汰がありません。
個人的にはIPF薬として治験~上市している(実績がある)こと、off-label use(適応外使用)で医者が既に処方している(個人株主親睦会でインルオCEOが発言)、治験主任研究者がリウマチ関連学会の会長である等から、治験に問題があるとは考え難いです。

以前、3Q会社説明会資料P.7『CFDAの医薬品及び医療機器に関する規制改革』に関係ありますか?とストレートに質問してきっぱり否定(インサイダーになるので当たり前ですが)されましたが、当該薬の立ち位置や開始早々の不自然な中断から『医薬品及び医療機器の承認プロセスの短期化(赤文字部)』を秘密裏に進めているのではと妄想しています。

北京コンチネント新工場俯瞰図

以前書いた記事を引用しようと過去記事を探したのですが見当たりませんでした。
どうやら昨年6月頃に記事を書いてUPしたつもりが途中のままで放置状態でした・・・

そんな訳でこの俯瞰図のことも第二期工事があることも認識していました。

<出典 北京康ディーニ製薬株式会社 滄州支店生産基地の建設プロジェクト>

その記事は最新の情報を踏まえ、後日改め記事にできればと思います。

2018年度のキーポイント

①速やかに売上収益を拡大すると共に、連結利益を追求する
→ここでも親会社の所有者に帰属する当期利益を謳っているので今期完全黒字化に強い思いがあるように窺えます。 前述の通り、達成にはアイスーリュイ保険償還による売上の伸びとBABの販路拡大が大きな鍵となりそうです。

②中国、日本、米国での事業を拡大する
→やはり気になるのが日本への進展でしょうか。

2017年個人株主親睦会での個別テーブル訪問の際にも『2018年は日本でのビジネスを本格的にスタートしたい』と明言していたので、もしかしたら当時から水面下で動き始めていたのかもしれません。 また、この親睦会ではリップサービスかもしれませんがイン・ルオCEOは親日家と思われるエピソードをいくつか語っていることから何か大きな事をやってくれるのでは?と期待が膨らみます。

しかし現在、GNI(2160)は日本でのビジネス実績がないので事業展開するのであれば業務提携や委託販売等が考えられます。 日本は高齢化社会が本格化し、今後大きなマーケットとなり得ることからBABの代替骨関連製品の展開があるのではと想像しています。

③長期的な成長機会とシナジー獲得を目指して戦略的な投資を行う
→シナジー効果と戦略的な投資というと、連想されるのはやはりM&Aでしょうか。 BABは紆余曲折ありましたが、今後GNI(2160)がグローバル企業として成長していく上で重要な役割を果たすものと私は確信しています。 今後、私たちの想像もしないM&A(それに伴う増資も全く無いとは言い切れません)が訪れるのかもしれませんがBABのときのように不安を抱くような進め方だけはしないでほしいものです。

④全ての開発パイプラインを推進する
→これは業績予想のところでも触れましたが、今期はGNI-EPSや上海ジェノミクスに多くの臨床試験・開発研究費用が割り当てられるのではないかと推測されます。

これにより今まで停滞していたパイプラインが進展することになります。 特に透析や移植といった限られた治療法しかなく、その市場規模から期待されるアイスーリュイDN(糖尿病腎症)の進展には期待が集まります。

あとがき

残念ながら通期予算を達成することはできませんでしたが視野を広げて見るとここ数年で業績が急改善されていることが確認できます。

来期はあくまで予想値ですがこうして見ると今後の会社の成長性に疑いの余地はありません。

今期完全黒字化目標、累計損失をクリアにした良好な財務状況、業務提携等に備えたと思われる株式併合等、何か大きな出来事の布石と思えてなりません。

新年のあいさつにあった『あらゆる方面のニュースに期待してください』の自信に満ちているイン・ルオCEOの表現と重ねると2018年は今まで以上に大きな出来事を予感させます。

 

株価については冒頭でも少し触れましたが恐らく悲観されている方が多いのかと思います。
しかし、本決算前にほぼ全ての空売り機関が撤退したこと、市場が不安定(世界同時株安)に乗じた空売り機関の再IN、見せ板やある価額帯に不自然なほどの厚い売り板(壁)出現・・・
一連のこれら状況を見れば現在の株価も理解できます。

確かに今は同セクション他社の時価総額やPBR、そしてGNI(2160)の黒字化業績から鑑みるに納得のいかない不思議な株価推移といえます。
それでも最終的にはファンダメンタルズに帰結するものと考えています。

株価も踏まえて更なる『あらゆる方面のニュース』に期待したいです。

 

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