ジーエヌアイ(2160)GNI F351への想い~第2相治験成功への確信~

増し担保規制中であるものの出来高も700万株を超え、安値も少しずつ上げてきて安心して見ていられるチャートと値動きになってきました。

◆2017年7月4日 取引詳細情報

前日値 :663円
始値  :663円
高値  :689円
安値  :653円
終値  :658円
出来高 :7,768,000株
時価総額:77,581百万円

◆機関空売り情報

2017年6月23日
モルガン・スタンレーMUFG
残高数量:     542,299株
増減量 : -922,000株

2017年6月26日
JPモルガン証券
残高数量:   1,123,847株
増減量 :     -200,000株

2017年6月28日
ドイツ銀行ロンドン支店
残高数量:  2,071,000株
増減量 :    -111,000株

2017年6月22日
Numeric Investors(Alt Beta)
残高数量:     622,000株
増減量 :      -63,000株

 

6月30日に以下のIRが出ました。

持分法適用関連会社の異動(持分譲渡)及びGNI-EPS (HONG KONG) HOLDINGS LIMITED の株式の取得に関するお知らせ
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

今回のIRではEPS-HD(4282・当時EPS株式会社、以降EPS社)との関わりについて記述されています。
GNI(2160)がEPS社(4282)と関わりを持つようになったのは2010年頃のようですが私自身、過去のGNI(2160)についてはまだ詳しく理解していません。

従ってまずは両社の関係や経緯について調べた上で、今回のIRの背景を考えてみたいと思います。

 

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EPS社(中国F351)との沿革

EPS社と今回のIRに関連する事項の過去IRを抜粋しました。
(見落としがあるかもしれません)

◆上海ジェノミクス社のF351の対人 第1相臨床試験結果について(2010/7/26)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
・子会社の上海ジェノミクスが肝線維症治療薬F351の第1相臨床試験を良好(安全性ならびに容認性において優れた特性を持つという分析結果を得た)に終了した。
・これまではF351の第1相治験は上海ジェノミクスが行っていた。

 

◆中国における医薬品共同開発合意に関するお知らせ(2010/7/30)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
・中国におけるF351の開発においてEPS社(現EPS-HD)との共同開発を合意した。
・中国におけるF351の特許は取得済み。
・日本におけるF351の特許は申請中で第2相臨床試験をスムーズに進めるためにEPS社と協業し日本における事業化を目指す。

 

◆中国における投資関連事項のお知らせ(2010/11/29)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
F351中国での共同開発を目的にEPS社との合弁会社として『GNI-EPS Pharmaceuticals, Inc.(以下GEP)』を天津に設立した。
・EPS社が共同開発に至るF351を評価した点
①主要国における特許の取得
②ピルフェニドン誘導体で様々な線維症への適用可能性があり、かつその副作用の少なさ
③日本へ導出できた際の合弁会社への利益計上
・代表者はイン・ルオ
・出資比率はGNI 50%、EPS社 50%
・F351に関する中国、日本での特許使用権の部分譲渡を対価にGNIは今回の出資払込を免除(出資比率は上述の通りですが実際にはEPS社が100%出資)された。

 

◆F351の特許状況ならびに開発状況に関するお知らせ(2012/1/30)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
・上海ジェノミクスが米国においてF351の新薬組成分特許に続き用途特許、製法特許を取得し権利が完全保護された。
・SFDA(現CFDA)との協議によりGEPは肝線維症治療薬F351の第1b臨床試験を実施することになった。
・GEPはF351の腎線維症の適応拡大に向け臨床試験の準備を進める。

 

◆会社説明会(2012/3/28)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
・P.6よりF351の開発(特許権)について、GEPは日本・中国を対象、上海ジェノミクスは日本・中国以外の米国を含む主要国を対象としている。
・P.12より『欧米でのF351開発に向け欧米の製薬会社との戦略的提携』

 

◆子会社(中間持株会社)設立に関する基本合意書締結のお知らせ(2013/7/1)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
・新薬の開発を加速させるためにGEP社を子会社とする中間持株会社を設立することにEPS社と基本合意した。
・肝線維症治療薬F351の第1b臨床試験は終了しデータ整理中。

 

◆合弁による子会社設立に関するお知らせ(2013/8/1)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
・肝線維症治療薬F351の第1b臨床試験終了に鑑み、EPS社との併合会社として『GNI-EPS (HONG KONG) HOLDINGS LIMITED(以下GEP-HK)』を香港に設立した。
・目的は開発のための資金調達が容易に行える体制の確保、主要開発物を集約化することによる新薬開発を加速化するため。
・代表者はイン・ルオ
・GEPはGEP-HKの完全子会社となる。
・出資比率GNI 65.78%、EPS社 34.22%

 

◆子会社の設立登記等の完了に関するお知らせ(2014/3/19)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
・GEP社での開発・管理する新薬(マーケット:中国・日本)
①アイスーリュイ(糖尿病腎炎(DN))
②F351(肝線維症/肝硬変、腎線維症)
③F573(急性肝不全/慢性肝不全急性化(ACLF))
④タミバロテン(急性前骨髄球性白血病)
⑤F200(慢性閉寒性肺疾患(COPD))

 

◆肝線維症治療薬 F351 の第2 相臨床試験開始許可取得に関するお知らせ(2014/7/1)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
・肝線維症治療薬F351の第2相臨床試験を開始。
・中国ではB型肝炎感染者が約9,300万人と推定され肝炎患者は約3,000万人とされる。
・米国ではNASHの治療薬は存在しない。

 

◆米国・IriSys, LLCの持分取得(持分法適用関連会社化)
並びに当社の米国子会社設立に関するお知らせ(2015/01/20)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
・GNI-USAがIriSys-LLCの持分取得することで持分法適用関連会社化をした。
・世界最大のヘルスケア市場を有する米国に進出する足掛かりとした。
・出資比率GNI 35%、IriSys社 65%(取得金額6,300千米ドル)
・cGMPに準拠した製造設備を保有。
・医薬品の開発・製造及び治験受託、コンサルティングを主な事業とする。

 

◆アムノレイク ®錠2 mg の中国における輸入薬 登録 申請 のお知らせ(2015/10/13)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
・GEP-HKと東工薬品工業㈱が共同でアムノレイクCFDAに対し輸入役登録申請を行った。
・アムノレイクは2005年に東工薬品工業㈱が製造販売承認を得て販売している。
・2015年2月臨床試験中間回析結果が良好なことから臨床試験を早期に終了し輸入薬としての登録申請の準備を進めていた。
・CFDAの審査期間は約1~2年間の見込み。

 

◆当社連結子会社GNI-EPS (HONG KONG) HOLDINGS LIMITED への出資比率増加に関するお知らせ(2016/10/28)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

【概要】
・GNI子会社のGEP-HKに対し資本出資を行い持分を3.74%増加(65.78%→69.52%)させた。

 

『EPS社(中国F351)との沿革』所感

2010年7月、上海ジェノミクスによるF351第1相臨床試験が終わりましたが、当時GNI(2160)は『継続企業の前提に関する注記』記載に該当する状況だったことから財務面でかなり厳しかったようです。

それと同時にF351の第2相臨床試験(結果的に第1b)を進める必要がある、つまり比較的治験費用が安い中国と言えどもそれなりの纏まった資金が必要な状況でした。
前述の通り資金難だったGNI(2160)がF351を他社にアウトライセンスすることなく模索した結果がEPS社との『共同開発』だったのかもしれません。

ただし、虎の子であるF351の権利を易々と渡す訳にはいかないのでEPS社がマーケット展開し、また拡大を進める日本及び中国に的を絞った協業としてGEP及びGEP-HKを設立したのではと推測しています。

また、この当時から世界最大のマーケットである米国でのF351展開を強く意識し、大手製薬会社との提携を考えていたようです。
(流石に財務面等からこの時期は自前で行うことは考えていなかったのではないでしょうか)

EPS社とWIN-WINの関係?

今回のIRは登場キャラクター(会社)が多く解り難いのでまず、相関図にしてみました。

『持分譲渡取引: 当社の100%子会社であるGNI USA, Inc.(所在地:米国デラウェア州、CEO:Ying Luo)が持分法適用関連会社であるIriSys, LLC(以下「IriSys」)の一部持分をEPS Americas, Corp.に譲渡する取引

株式取得取引: 当社がGEP HKの発行済株式の10.50%をEPS益新株式会社(以下「EPS益新」)から取得する取引』
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ 2017/06/30IR抜粋>

こうすることでどこからどこへ何がどれ位変わったかが把握し易くなりました。

今までの経緯からも解るようにGNI(2160)はGEP-HK(GEP)の持分比率を少しずつ上げてきましたが、今回のIRでその比率を更に上げています。(69.52%→80.02%)

しかしEPS社もGEP設立当初からF351の薬効と莫大な利益をもたらす可能性を見込んでいたので等価交換以上の対価が求められていたと考えられます。

『EPSグループは今回の持分取得を通じたIriSysとの提携により医薬品の製剤関連受託事業を日本国内及びアジアパシフィックで展開することができます。』
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ 2017/06/30IR抜粋>

EPS-HD(4282)が対価にしたものは上記の通りです。
そして以下、EPS-HD(4282)最新の2Q決算資料によると

2017年9⽉期(第27期)第2四半期決算説明会資料
<出典 EPSホールディング株式会社>

P.22~P.25、P.30にかけて、中国・アジア市場における事業拡大が掲げられていることからもEPSグループにとってこれ等は重要なビジョンであると言えそうです。

以上のことからGNI(2160)・EPS-HD(4282)双方が持つ関連会社株式をトレードすることで、双方の将来を見据えたwin-winの関係になるというのが趣旨のIRだったのではと理解しました。

あとがき

『EPS社(中国F351)との沿革の所感』でも書きました通りGNIは資金難故に止む無く協業という形でF351の治験を進めてきましたが、やはり本心は自力で進めたかったかと思います。そんな思いを胸に今日に至るまで持分比率を少しずつ上げてきたのではないでしょうか。そして今回のIRによりついに8割を超える持分(上海ジェノミクスの持分含む)となりました。

そして以前も記事にしましたが、来る9月25日から9月29日にかけてイン・ルオCEOが第15回ディスカバリー・オン・ターゲット学会で『非アルコール性脂肪性肝炎 (NASH)と線維症』をテーマに発表することからF351の発表ではないかと推測しています。

<過去記事>
ジーエヌアイ(2160)GNI F351米国進出の布石

また、6月8日のICSとの提携に関するお知らせより以下の記述

『・・その後は、F351の米国での臨床試験開発に必要となる製剤製造等の将来の事業展開に備え、米国GMP基準に準拠したものとすることを予定しております。』

更に、去る6月28日から6月30日まで行われていたバイオテック2017ですが来場されたYakushimaru♡ さんの所感の中にあったトーマス・イーストリングCFOの発言が印象的でした。
(Yakushimaru♡ さん、貴重な情報ありがとうございました)

『我が社には世界トップクラスの科学者が居り、精鋭が揃っている。日本で生まれ、中国で成長し、今米国へ向かっている。』

これ等の情報から暗にF351第2相臨床試験の進捗が順調だと言っているように思えてなりません。

F351は今年中に中国での第2相臨床試験を終了する予定ですが、何らかのポジティブな結果が既に出ている可能性が高そうです。

いずれにしても今回のIRでGNIは将来の見込まれる権利や利益について先手を打って対策し、すこしずつ地固めしていることに好感が持てました。
(F351だけでなくタミバロテンや他の開発薬の売り上げにも期待したいです。)

 

ただ、相関図を作っていてやはり気になったのはGNI(2160)には現在安定した大株主が不在ということです。

折角F351という強烈な武器を持っているのに布の服程度の防御力しかないような状況です。
しかし、最近では単一国、単一事業の脱却を進めているGNI(2160)、これは将来のリスクを懸念してのこと。

当然、現状の大株主の構成について良かれとは思っていなく、何らかの算段がある(秘密裏に実行している?)のかもしれません。

 

増資懸念の峠も越え懸念材料がほぼなくなりつつある中、今後どのような株価になっていくのか楽しみでなりません。

 

(2017/7/5追記)
以下はマザーズ市場に上場した初年度の決算短信です。
P.13にGNI(2160)のF351に対する思いが記述されていました。

平成20年3月期中間決算短信(2007/11/13)
<出展 株式会社ジーエヌアイグループ IR>

『  4) アウトライセンス交渉の推進
中国、日本では基本的に自社開発を目指していますが、欧米市場に関しては、アウトライセンスを基本的な戦略として位置づけています。当社グループの保有するパイプラインの内、F351を対象に欧米の製薬会社との交渉を開始し成功させることが、非常に重要です。』

 

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「ジーエヌアイ(2160)GNI F351への想い~第2相治験成功への確信~」への6件のフィードバック

  1. うーん。今回も圧巻の内容でした。
    貴重な情報を共有していただき、ありがとうございます。
    GNI株の握力が高まりました!

    1. >かぼちゃトレーダーさん
      既存情報の寄せ集めと所感だけのブログです。。。
      お役に立ててるかは疑問ですがご自身の納得できるタイミングで売買できると良いですね。
      追伸:記事内の文言修正、追記をしました。

  2. バイオテックの件取り上げて頂き有難う御座います♡
    田中さんとお話して、嬉しく思いました。相変わらず素敵な女性ですょ🌸私の投稿写真の白いジャケットの方です。

    7月に入り株価は今一つですが、会社の進捗度合にはわくわくしてます。パイプラインの材料以外にもこんなに色々とあるなんて嬉しいですね🙌バイオテック、ICS提携etc~💑今後も日本の製薬会社とか期待してしまいます。

    本命はF351の2相結果ですね。アイスの売り上げ修正とかほんとに楽しくなりそうな夏です。

    とりあえず7月は700円台復活、8月800円~~目標低めかな?

    勝手なおしゃべり失礼しますた🍎

    1. >yaku♡さん
      勝手な拝借申し訳ございませんでした。
      他にも気になるレポートがあったのでまた借用させて頂くかもしれません・・
      ここ最近のGNIは、さまざまな角度から収益化を模索していますね。
      グローバルヘルスケアカンパニーという偉大な目標へ着実に歩んでいるように思えます。
      株価、だいぶ控えめ予想ですね~(笑)
      7月末はBABM&A締結・保険実装期限のはずなので8月は大胆に1,000円台だと私は予想しています。
      とは言うものの・・・yaku♡さんも恐らく同じ考えかと思いますが、長期株主としては直近の株価より純粋に治験やプロジェクトの成功を願い、喜びたいと思っています。

  3. 最近、このサイトを知りGNIのファンになったものです。

    日東電工の治療薬が先に申請をしているみたいですが、そちらが先に世に出回った場合F351にどのような影響がでるのでしょうか?もしお考えがあればお願いします。

    1. >autoさん
      コメントありがとうございます。
      私の個人的な回答でautoさんの投資判断にバイアスをかけたくないので個人的な回答は控えさせて頂きますね。
      ただ、私(素人)の見解は5月26日の記事の通りです。
      特に副作用については明らかな優位性があります。
      ご自分でお調べになって納得されればもっと大ファンになるかと思います。
      私はGNIは調べれば調べる程、素晴らしい製薬会社だと改め実感しております。

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