ジーエヌアイ(2160)GNI 増資(MSワラント)は本当に悪か?

今回は増資について私自身よく解っていない部分が多く、これを機に調べてみることにしました。

やはり増資、MSワラントは一般的に株価下落につながることが多いようです。
GNI(2160)が選択した『MSワラント』は株価下落の引き金になるのでしょうか。

本当に『悪』なのでしょうか。

 

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増資を選択した理由とは

BAB買収・治験費用の捻出について当初、私は『内部留保』による方法が一番可能性が高いと考えていました。

今後、アイスーリュイ保険収載による著しい売り上げによる積み重ねで可能と予想していましたが、前回の記事に書きました通り『米国でのF351治験を急ぐことが推測される』ことが事実であればこの案は選択できなかったとして辻褄が合います。

次に可能性として考えていた『金融機関等からの融資』です。
こちらも前回の記事で書きましたが『FDA治験には当該企業の財務状況を厳しく審査する』ことから黒字経営は勿論、借金や自己資本金率等についても判断材料にしている可能性があります。
このことを懸念して融資(負債)を避けたのではないかと推測されます。
※今回のIRにも融資による財務健全性の低下を嫌う旨の記載があります。

以上の経緯から増資を選択したのではと考えられます。

では数ある増資の方法として何故『MSワラント』としたのでしょうか。

 

MSワラントを選択した理由とは

MSワラントを選択したということはその他増資よりメリットが多く、懸念事項が少なかったということになります。

ではその他増資の主だった懸念事項は何なのか。
答えはIR P.6に説明があります。

第三者割当てによる第40 回新株予約権(行使価額修正条項及び行使許可条項付)の発行に関するお知らせ
<株式会社ジーエヌアイグループ IRより(※)>

懸念事項は大きく以下2点のようです。

①一時に全株(2,000万株)を発行すると1株あたりの利益希薄化も一時に発生するため株価下落の懸念
②十分な額が調達できるか不透明

それから、IRには書かれていませんが2,000万株を捌く上でGNI目線でとても重要な懸念事項があるはずです。

まずはその理由に関わる情報を2点あげます。

(1)大株主及び持株比率(平成28 年12 月31 日現在)

<出典 上記(※)IR P.13より>

 

(2)議決権に応じての権利

<出典 First Step Staff Blogより>

そうです。
浮動株が多く、筆頭株主のイン・ルオCEOですら持ち株比率が3.76%であることから特定の者・機関が筆頭株主に成り得る可能性のある増資方法は選択できないはずです。

③10%を超える筆頭株主が現れることによる経営への介入懸念(※)

MSワラントを選択することで以上①~③までの懸念事項を回避することができるからではないかと推測します。

※『割当予定先は、本新株予約権の行使により取得する当社株式を長期間保有する意思を有しておらず、取得した当社株式については速やかに売却する予定であるため・・・』
<出典 上記(※)IR P.6より>

 

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今後の動きについて

モルガン・スタンレー&GNI(2160)WIN・WINの関係

まず、恥ずかしい話ですが私は『モルガン』という空売りをする機関があると思っていました。

調べてみると『モルガン』と名の付く機関として、実際には『モルガン・スタンレーMUFG証券(以下モルガン・スタンレー)』と『JPモルガン証券(以下JPモルガン)』が存在します。
※厳密には『モルガン』と銘打つ銀行、証券会社等他にも存在しますが今回はGNI(2160)に深く関わる上記2社のみ取り上げます。

これら2社の関係は、出発点でみれば同じ会社でしたが現在では一切の繋がりのない全くの別会社のようです。

そして、過去に空売りを仕掛けてきたのは『JPモルガン』です。

 

その上でタイトルの本題に入ります。

以下、今回の増資を決めた経緯(IR抜粋)です。

『当社は、今回の資金調達にあたり、割当予定先であるモルガン・スタンレーMUFG証券株式会社のほか、国内外の金融機関に相談し、資金調達方法の説明や提案を受け・・・』

『当社は、モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社より提案を受けた本スキームによる資金調達方法が、当社の株価や既存株主の利益に充分に配慮しながら成長のための必要資金を調達できるという点並びに当社の事業及び事業環境の進展による当社株価の上昇に伴い徐々に資金調達ができる点において当社のニーズに最も合致すると判断しました。』
<出典 上記(※)IR P.12より>

GNI(2160)としては時間をかけ各種調達方法を模索してきた経緯での決断。モルガン・スタンレーに対し、資金調達を確実に達成したい、株価下落の影響は最小限にしたいことを条件に提案を受けたのではないか。
一方のモルガン・スタンレーも当該スキームを提案した立場として増資が失敗したら会社の威厳が失われ、今後の事業展開にも大きく響くはずなので確実に増資を成功させなくてはなりません。その上でいかに効率良く儲けられるかと考えているのではないか。

以前の記事でも書きましたがMSワラントは行使価格差+空売りの差分で行使機関が二重の旨みを得ることができます。
しかし、以下の点からモルガン・スタンレーが空売りを仕掛けてくることは極めて低いと考えられます。

①過去、空売りをしていたのはJPモルガン
②2017/05/05時点でモルガン・スタンレーの空売り報告はない
③提案した証券会社が増資(客)先に対し空売りをすることは自分の首を絞めることに繋がる(会社の威厳・信用に傷をつけることになる)

つまりお互いの共通認識『増資を成功させる』に加え、GNI『株価を下げたくない』、モルガン・スタンレー『たくさん効率良く儲けたい』と各社の思惑があります。
それを踏まえた上で、GNI(2160)という製薬会社は将来超有望で株価上昇のネタは豊富にある。

よって、WIN-WINになるには株価上昇がお互いの共通認識であることは必然と考えられます。

 

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行使数・時期をGNI(2160)が支配的に決定できる

『当社が行使許可を通じて本新株予約権の行使の数量及び時期を一定程度コントロールすることができるため、当社の事業内容の進捗、資金需要及び市場環境等を勘案しつつ、一時に大幅な株式価値の希薄化が発生することを抑制しながら機動的に資金を調達することが可能となります。』
<出典 上記(※)IR P.5より>

上記にWIN-WINの関係を書きましたがそれでもモルガン・スタンレーは儲けることを優先し強引な行使をしてくる可能性も考えられます。
そんなときにGNI(2160)側で抑止・コントロールできることが大きなメリットと言えます。
これにより著しい下落局面では行使を許可させないのではと考えています。

また、GNI(2160)側も行使のタイミング・下落の抑制のために起爆剤(IR)を多数連発してくるのではないでしょうか。
行使期間で少なくとも以下の進捗・結果IRが出せるのではと思います。

(1)アイスーリュイ保険収載・実装進捗
(2)各Q決算短信(2Q以降大幅売上増見込み)
(3)通期連結業績予想の上方修正
(4)製造能力10倍の工場建設開始
(5)アイスーリュイDN第2相治験開始
(6)アイスーリュイCDC-ILD第3相治験開始
(7)F351 FDAへ毒性試験追加データ提出
(8)F351 米国第2相治験開始(FDAから何等かの優遇処置を受ける可能性あり)
(9)F351 米国大手提携先または自前による治験推進
(10)F351 中国第2相終了並びに第3相治験開始
(11)タミバテロン承認
(12)冷却シート承認
(13)F573 治験実施許可
(14)フォーム状製剤治験実施許可

直近の空売り状況

(株)ジーエヌアイグループ機関の空売り残高情報
<出典 空売り残高情報を検索>

個人より遥かに優れた情報網を持つ機関の動きは今後の方向性の参考になるはずです。

空売り報告義務消失年月日
・JPモルガン      :2017/03/31
・ドイツ銀行ロンドン支店:2017/04/28

各方面でインサイダーかと思われるような怪しい動きが見受けられるドイツ銀行も行使2営業日前に報告義務消失しているところが面白いところです。
報告義務消失後の2営業日で更にどれだけ減らしたのかも気になります。
準備が整ったといったところでしょうか。

またこのソースからもモルガン・スタンレーが直近約1年半で空売りしていないことが確認できます。

 

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株券貸借に関する契約

『当社並びに当社の役員、役員関係者及び大株主は、割当予定先との間において、株券貸借契 約を締結する予定はありません。』
<出典 上記(※)IR P.13より>

大株主が貸し株をしないという点は空売りを抑制する上で嬉しい情報です。
ところで私が注目しているのは第2大株主の株式会社SBI 証券です。

SBI証券(北尾氏)といえばアキュセラの件を思い出します。

今のところGNI(2160)のPR活動も特段なく静観しているのでしょうか。

そしてSBI証券も貸し株をしないということは・・・

あとがき

またしても個人的主観、都合の良い解釈になりました。

しかし、GNI(2160)もモルガン・スタンレーも株価を上昇させながら行使し、増資を成功させようとしているであろうことに強く確信しています。
MSワラントは決して『悪』ではないと。

ただし、外部要因や行使中の一時の下落に追従し空売りする機関が現れ大きく値を崩す場面もあるかと考えます。ですが長期的な目線で見れば近い将来、新高値を更新し更に高値を目指していくと考えています。

 

最後に以下の文言(IR抜粋)に私は着目しています。

『将来的に本新株予約権による資金調達の必要性がなくなった場合、又は代替的な資金調達手法が確保できた場合等には、当社の選択により、行使許可期間(行使許可期間内に行使することができる全ての本新株予約権が行使された場合はその時点までの期間)を除き、いつでも残存する本新株予約権を発行価額と同額で取得することが可能であり、資本政策の柔軟性が確保されております。』
<出典 上記(※)IR P.5より>

恐らくBABの買収は早期黒字化目的(F351米国の治験を進める)のため増資(65億円)は必達のはずです。

しかし、もしかしたら他の治験費用は一部、または全てを増資による調達を取り消す可能性があるかもしれません。
それはアイスーリュイの著しい売り上げが治験費用を十分に賄える可能性を秘めているからです。

但し、現状その売り上げ高も未知数な部分が多く、その一方で治験のスケジュールも遅らせることができない。
だからリスクヘッジのために治験費用も今回の増資に組み込んだ。
そして都合によりキャンセル(自社買い)できる逃げ道を予め作った。

・・・と勝手に推測しています。

 

依然、直近の株価に一喜一憂するつもりはありません。
むしろ今後の展開が益々楽しみになってきました。

ジェットコースター的な抑揚(株価)を楽しませてくれるなんて粋な計らいですね、ルオさん。

流石、『エキサイティングな年』です。

 

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