4/7は米国によるシリアへの空爆が不安材料になり日経・マザーズが激しく下落し、その後元値付近に戻した。GNI(2160)はこれに連動するような動きでした。
しかし、恒例のラスト1分で物凄い買い上がりがありました。
結果的には前日に続き規制解除ラインを超えていますが長い下髭の陽線でかつ5日平均線付近で終えているので良い終わり方だったかと思います。
◆取引詳細情報
前日値 :796円
始値 :815円
高値 :844円
安値 :754円
終値 :829円
出来高 :6,323,000株
時価総額:94,527百万円
◆終値と増担保規制解除情報
日付 終値 解除ライン 経過日
4/ 8 872円以下
4/ 7 829円 858円以下 2日目
4/ 6 796円 847円以下 1日目
4/ 5 853円 835円以下 -
4/ 4 846円 819円以下 -
4/ 3 920円 799円以下 -
GNI(2160)の魅力を色々書いていきたいと思うのですが中々思うように時間が取れませんので小出しに書いていくことにします。
今回はGNI(2160)が製薬会社になる以前のバイオベンチャー時代から他のバイオベンチャーとは事業形態が一線を画する企業だったことについてです。
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新薬ができるまで
まずは新薬が誕生するまでの過程について要約して以下に書きます。
基礎研究(2~3年)
将来薬となる可能性のある新物質の発見・検証を行い、候補物質の選択(スクリーニング)を行います。
非臨床試験(3~5年)
薬物候補の有効性(薬効)や安全性(毒性)について、人体での試験の前に動物を用いて行います。前臨床試験(フェイズ0)とも言われます。
臨床試験(3~7年)
◆第1相試験(フェイズ1)
少人数の健常成人を対象に薬物候補を少量から段階的に増やし投与する。このとき薬剤の効能(吸収・拡散・代謝・排泄)と副作用を確認します。
◆第2相試験(フェイズ2)
少人数の実際の患者に投与し、最も有効な用量や服用回数、副作用を確認します。
◆第3相試験(フェイズ3)
多くの患者を対象に投与し実際の治療に近い状況での効能と副作用を確認します。また、既存薬がある場合は効果が上回るか、副作用が抑えられているかの優位性が必要になります。
承認申請(1~2年)
薬の効果と安全性が確認できれば試験結果を基に厚生労働省に申請を行います。
薬事・食品衛生審議会などの審査を受け承認されえうと製造販売できます。
製造販売後調査(半年~10年)
治験では見つからなかった隠れた副作用や効果が現れることがあるため監視・調査すると共に必要に応じて臨床試験(第4相とも言われる)を行います。これにより市販後に薬の改良・改善することもあります。
こうして見ると新薬ができるまでには最短でも10年以上かかります。
※GNI(2160)は第1相試験~上市まで約9年
また薬にもよりますが開発費に数百億円から一千億円、 更に統計的に臨床試験第2相を通過するのはたった20%、第3相を通過するのにも70~80%とも言われています。
(全ての過程を通過し新薬が上市(市販化)するには1/6000とも言われています。)
とてつもなく険しい道のりで殆どの新薬候補は脱落していく非常に厳しい世界だということが伺えます。
バイオベンチャーの事業形態
一般的にバイオベンチャーと呼ばれる企業には大きな収入源として2つあります。
自社のパイプラインの中で非臨床試験(フェイズ0)で成果が出たらそのジャンルの薬に関心のある製薬会社に売り込み契約を結びます。
この契約が締結すれば新薬候補の開発進捗状況により段階的に一時金が支払われます。
(例えば第1相臨床試験をパスしたら○○億円の一時金を受け取れる等)
このような収入源をマイルストーン収入といいます。
読んで字の如くですね。
続いて、順調に開発が進み、その新薬候補がめでたく上市した場合、売れた分だけその売り上げの一部が収入となります。
このような収入をロイヤリティ収入といいます。
こちらも読んで字の如くですね。
一つでも上市にこぎつければロイヤリティ収入で安定した収入が得られるようになりますが前項に記載した通り新薬誕生の道のりは非常に厳しいです。
素晴らしいパイプラインがあっても開発が順調に進まず日の目を見ることができない万年赤字バイオベンチャーが多いのはこのためです。
また、上市が成功したとして、この収入源の支配力はどうしても導出先の製薬会社にあります。
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ユニークな事業形態のGNI(2160)
GNI(2160)が一般的なバイオベンチャーと異なる点とは・・・
『当社グループは世界有数の経済大国である中国、日本に経営基盤を置き、中国に自社の製薬工場を持つことで、新薬探索・臨床開発から製造販売まで一貫した事業活動を行っております。これはバイオテック業界の中では極めて珍しいことといえます。』
【出典】株式会社ジーエヌアイグループ 代表メッセージ
つまり一般的なバイオベンチャーと同じように新薬候補のパイプラインを持ち、上市後も自らが薬を製造し、更には販売網を持ちそれ使ってを売ることが出来るのです。
このように製造から販売まで一貫した事業活動は他業界でも相当珍しく製薬業界ではパイオニアと言っても過言ではない位のユニークな企業ではないかと考えます。
また、この事業形態にはとてつもなく大きな可能性があります。
『薬九層倍』という言葉があります。
これは『薬の売値は原価より薬九層倍はるかに高く、儲もうけが大きいこと。薬は売値が非常に高く、原価の九倍もする。』という例えです。
自社一貫体制のGNI(2160)は『薬九層倍』ともいえるバイオテック業界で大きな粗利を獲得するための仕組みが出来上がっているのです。
勿論、自社一貫体制によるデメリットもあります。
デメリットの一つとして、工場を所有することから売上に関わらずランニングコスト(人件費・設備メンテ・税金等)が発生する点が挙げられます。
しかし、アイスーリュイが保険収載されたこと、恐らくそれを見込んで現工場の10倍もの製造能力のある工場を2017年中に建設開始することを踏まえると、デメリットとは言えないかと考えられます。
これらのことからGNI(2160)はユニークであり、とてつもなく大きな可能性を秘めている製薬企業だと言えます。
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